「ネットで着物を買いたいけれど、サイズ選びで失敗したくない…」
「届いた着物を着てみたら、おはしょりが出なかった…」
「裄が短くて、なんだかバランスが悪く見える…」
着物や浴衣は洋服とはサイズの考え方が大きく異なります。
身長だけで選べるものではなく、「身丈」「裄丈」「身幅」など、確認すべきポイントがいくつもあります。
特にネット通販やリサイクル着物は試着ができないため、購入後に「着られない」「前が閉まらない」と気づくケースも少なくありません。
この記事では、
- ネット通販で失敗しやすいサイズポイント
- 購入前に必ず確認したい寸法の見方
- リサイクル着物でも失敗を減らす選び方
を分かりやすく解説します。
さらに、「裄が少し短い着物は本当にNGなのか?」という、購入前に迷いやすいポイントについても詳しく紹介していきます。
通販でもサイズ選びの基準を知っておけば、自分に合う着物を安心して選べるようになります。
初めてのネット購入で後悔しないために、まずは失敗しやすいポイントから確認していきましょう。
Contents
ネット通販で着物のサイズ選びに失敗する人が多い理由

ネット通販は、自宅にいながら豊富なデザインの着物や浴衣を選べる便利さがあります。
一方で、試着ができないため「思っていたサイズと違った」という失敗も起こりやすくなります。
特に着物は、洋服のS・M・Lサイズの感覚で選ぶと失敗しやすい衣類です。
身長だけでは判断できず、裄丈や身幅など複数の寸法が関係します。
さらに、リサイクル着物では昔の体型基準で仕立てられているものも多く、現代人には小さめの場合も少なくありません。
まずは、通販購入で特に多い失敗例を知っておくことが大切です。
おはしょりが出ない・長すぎる
ネット通販で最も多い失敗のひとつが「おはしょり問題」です。
おはしょりとは、着物を着たときに腰部分にできる折り返し部分のことを指します。この長さは主に「身丈」で決まります。
身丈が短すぎると、おはしょりがほとんど出なくなります。
無理に着ようとしても着崩れしやすくなり、歩いているうちにどんどん上がってしまいます。
反対に長すぎる場合は、おはしょりが分厚くなり、腰まわりがもたついて見えます。
特に初心者のうちは余った布をきれいに処理するのが難しく、着姿が崩れる原因になりやすいです。
「身長に合っているから大丈夫」と思って購入すると、この失敗が起こりやすくなります。
着物は身長だけでなく、腰の位置や体型によっても着やすさが変わるため、必ず身丈の実寸確認が必要です。
裄が短くて見た目が不自然になる
通販やリサイクル着物で次に多い失敗が「裄丈不足」です。
裄丈とは、首の後ろ中心から肩を通って手首までの長さを指します。
この寸法が短いと、手首が大きく見えてしまい、全体のバランスが崩れます。
特に昔の着物は裄が短めに作られているものが多く、現代人が着ると寸足らずに見えるケースが少なくありません。
実際にリサイクル着物では「デザインは気に入ったのに裄だけ足りない」という悩みが非常に多く見られます。
この内容は、動画でも詳しく解説しています。
加藤咲季さんは、着付けだけで裄を約3cm長く見せる方法を紹介しています(※)。
リサイクル着物選びで「少し裄が短いかも」と迷ったときの参考になります。
※参考動画:着方だけで裄を長くする方法
身幅が足りず前が閉まらない
サイズ選びで意外と見落とされやすいのが「身幅」です。
身幅とは、着物を体に巻いたときの横幅のことを指します。
ここが足りないと、前がしっかり閉まらず、歩いているうちにはだけやすくなります。
特にヒップサイズに対して身幅が狭い場合、
- おはしょりが斜めになる
- 裾が開きやすくなる
- 歩きづらくなる
といった問題が起こります。
リサイクル着物では、現代より細身の体型に合わせて仕立てられているものも多いため、身丈や裄だけでなく、前幅・後幅まで確認することが重要です。
「なんとか着られる」状態と「きれいに着られる」状態は大きく異なります。
通販で失敗を防ぐためには、見た目だけで判断せず、寸法表をしっかり確認する習慣をつけることが大切です。
通販購入前に必ず測りたい3つの基本サイズ

ネット通販で着物選びに失敗しないためには、自分のサイズを正しく把握することが欠かせません。
洋服のように「普段Mサイズだから大丈夫」という選び方は通用しないため、購入前には最低限確認すべき寸法があります。
特に重要なのが、
- 身丈
- 裄丈
- 身幅
の3つです。
この3項目を理解しておくだけで、「着られない」「着姿が不自然になる」といった失敗を大幅に減らせます。
ここでは、それぞれの役割と確認ポイントを詳しく解説していきます。
身丈はおはしょりに直結するサイズ
身丈とは、着物の長さを表す寸法です。
一般的には「身長±5cm前後」が目安と言われますが、実際には体型や着付けの慣れによって着やすさが変わります。
この寸法が短すぎると、おはしょりがうまく作れません。
腰紐を締めた瞬間に余裕がなくなり、無理に整えても時間が経つと上がってきやすくなります。
逆に長すぎる場合は、おはしょり部分が厚くなりやすく、腰まわりが膨らんで見える原因になります。
特にはじめのうちは、余った布をきれいに処理するのが難しいため、極端に長い着物は扱いづらく感じやすいです。
通販サイトでは「適応身長」だけが書かれている場合もありますが、それだけで判断するのは危険です。
必ず実寸の身丈を確認し、自分が普段着やすいサイズ感と比較することが重要になります。
裄丈は見た目を左右する重要寸法
裄丈は、着姿の印象を大きく左右する寸法です。
首の後ろ中心から肩を通り、手首までの長さを表しており、ここが短いと手首が目立ちやすくなります。
特にリサイクル着物では、現代人より小柄な体型に合わせて作られたものも多く、「かわいい柄なのに裄だけ短い」というケースが非常によくあります。
裄不足は、着物初心者が最も後悔しやすいポイントのひとつです。
一方で、多少長い場合は大きな問題になりにくく、着付けで調整しやすい寸法でもあります。
そのため、通販では「身丈より裄優先」で考えるのが基本です。
身幅はヒップサイズで判断する
身幅は、着物を前でしっかり閉じられるかどうかに関わる重要な寸法です。
ここが足りないと、
- 前が開きやすい
- 裾が乱れる
- 歩きにくい
- おはしょりが斜めになる
といったトラブルが起こりやすくなります。
特に注意したいのが、身長だけでは身幅は判断できないという点です。
同じ身長でも、ヒップサイズによって必要な前幅・後幅は変わります。
通販では「フリーサイズ」と書かれていることもありますが、実際には細身向けの場合も少なくありません。
リサイクル着物では、昔の体型基準で仕立てられている着物も多いため、現代人には小さく感じるケースがあります。
そのため、
- 前幅
- 後幅
- ヒップサイズとの対応
を確認しておくことが大切です。
「着られるかどうか」だけではなく、「きれいに着続けられるか」という視点で選ぶことで、通販での失敗を大きく減らせます。
リサイクル着物でサイズ選びを成功させるコツ

リサイクル着物の魅力は、新品にはない柄や風合いを楽しめることです。
価格も比較的手頃なため、着物初心者が最初の一枚として選ぶケースも増えています。
ただし、リサイクル着物はサイズ選びが難しいという特徴があります。
特に昔の着物は、現代より小柄で華奢な体型に合わせて仕立てられているものが多く、「デザインは好みなのにサイズが合わない」という失敗も少なくありません。
さらに、一点物が多いため、すべての条件が理想通りの着物を探すのは簡単ではありません。
だからこそ、リサイクル着物では「どの寸法を優先するか」を知っておくことが大切です。
優先順位は裄丈・身幅・身丈の順
リサイクル着物を選ぶ際は、すべての寸法を完璧に合わせようとするより、「どこなら調整できるか」を考えることが重要です。
特に優先したいのは、
- 裄丈
- 身幅
- 身丈
の順番です。
まず裄丈は、着姿の印象を大きく左右します。
裄が短いと手首が目立ちやすくなり、全体のバランスも崩れやすくなります。
身丈は着付けで調整できますが、裄は簡単には直せません。
そのため、通販では「まず裄を確認する」という考え方が失敗回避につながります(※)。
また、身幅も重要です。
前幅や後幅が足りないと前が閉まりにくくなり、歩いているうちに裾が開きやすくなります。
特にヒップまわりとの相性は着心地にも直結するため、サイズ表では身幅まで確認しておくと安心です。
一方で、身丈は多少長めでも比較的調整しやすいため、優先順位としては最後になります。
※参考動画:着方だけで裄を長くする方法
少し大きい着物は調整しやすい
リサイクル着物では、少し大きめのサイズを選ぶ方が失敗しにくくなります。
着物は布に余裕がある方が着付けで整えやすいためです。
たとえば身丈が少し長い場合は、おはしょりで調整できます。
裄もやや長めであれば不自然になりにくく、初心者でも着姿を整えやすくなります。
反対に、小さい着物はごまかしが効きません。
おはしょり不足や身幅不足があると、無理に着られても着崩れしやすく、長時間きれいな状態を保つのが難しくなります。
また、リサイクル着物は一点物が多いため、「完璧なサイズだけを探す」となかなか購入できないこともあります。
そのため、「少し大きいなら調整できる」という基準を持っておくと、選べる着物の幅が広がります。
小さい着物を選ぶ際の判断基準
どうしても欲しい柄や憧れの着物がある場合、多少サイズが小さくても迷うことがあります。
その場合は、「どこが小さいのか」を冷静に確認することが大切です。
比較的調整しやすいのは、
- 身丈が少し短い
- 裄が1〜2cm不足
といったケースです。
裄については、着付けの工夫で見え方を改善できる場合があります。
一方で注意したいのが、身幅不足です。
前幅や後幅が足りない着物は、前がしっかり閉じられず、歩いているうちにはだけやすくなります。
特にヒップまわりに余裕がない場合は、見た目だけでなく動きやすさにも影響します。
「安いから」「柄が気に入ったから」という理由だけで選ぶと、結局ほとんど着なくなってしまうケースも少なくありません。
リサイクル着物は出会いの要素も魅力ですが、「実際に快適に着られるか」という視点を持つことが、長く楽しむためのポイントになります。
裄が短い着物はどこまで許容できる?

リサイクル着物を探していると、「柄は理想なのに裄だけ少し短い」という場面は非常によくあります。
特に昔の着物は現代より裄が短めに作られているものが多く、現代人が着ると寸足らずに感じやすい傾向があります。
そのため、通販で着物を選ぶ際は「裄が足りない=絶対NG」と考えてしまう方も少なくありません。
しかし実際には、短さの程度によっては着付けでカバーできるケースもあります。
大切なのは、「どれくらい短いのか」と「どこまでなら許容できるのか」を知っておくことです。
裄不足は何センチまでなら許容できる?
一般的には、裄が1〜2cm程度短い場合であれば、そこまで強い違和感なく着られることが多いです。
もちろん理想は自分の裄に合ったサイズですが、リサイクル着物では完璧な寸法を探すのが難しいこともあります。
そのため、
- 1cm程度の差なら比較的気になりにくい
- 2cm程度なら着方次第で調整可能
- 3cm以上短い場合は見た目に影響しやすい
という基準を目安にすると判断しやすくなります。
特に注意したいのは、腕を下ろしたときの見え方です。
裄が短すぎると手首が大きく見え、全体のバランスが崩れやすくなります。
着物は袖のラインが印象を左右するため、裄不足は意外と目立ちやすいポイントです。
一方で、「リサイクル着物らしい少し小ぶりな着姿」が好みの方もいます。
そのため、どこまで許容するかは、着たい雰囲気や用途によっても変わります。
普段着として楽しむなら多少の裄不足は気になりにくいですが、フォーマル寄りの場面ではサイズ感の影響が出やすくなるため注意が必要です。
着付けで裄を長く見せる方法
裄が少し短い場合は、着付けを工夫することで見え方を改善できる場合があります。
加藤咲季さんは、着付けだけで裄を約3cm長く見せる方法を紹介しています。
具体的には、
- 首まわりの空間を少し広く取る
- 着物と襦袢の襟位置を調整する
- 広衿の折り返しを浅めにする
といった方法で、生地を下方向へ落とし、裄を長く見せています。
特にリサイクル着物では、「あと少し裄が長ければ着られるのに」と感じる場面が多いため、こうした調整方法を知っておくと選べる着物の幅が広がります。
また、動画内では「柄半衿を合わせると自然に見えやすい」というポイントも解説しています(※)。
裄不足をカバーしたい場合は、半衿選びまで含めてコーディネートを考えると、よりバランス良く仕上がります。
ただし、どんな着付けでも限界はあります。
裄が大幅に不足している場合は、無理に着るより、自分に近いサイズを選んだ方が快適に過ごせます。
通販では「少し短いけれど工夫で着られる範囲なのか」を判断しながら選ぶことが、失敗回避につながります。
※参考動画:着方だけで裄を長くする方法
商品ページで見落としがちなチェックポイント

通販で着物を購入するときは、サイズだけ確認して安心してしまう方も少なくありません。
しかし実際には、「寸法は問題なかったのに届いてから後悔した」というケースも多くあります。
特にリサイクル着物は一点物が多いため、状態や販売条件まで含めて確認することが重要です。
写真だけでは分からない部分もあるため、購入前には商品ページを細かくチェックする習慣をつけておくと失敗を防ぎやすくなります。
商品ページで見落としがちなチェックポイント
通販で着物を購入するときは、サイズだけ確認して安心してしまう方も少なくありません。
しかし実際には、「寸法は問題なかったのに届いてから後悔した」というケースも多くあります。
特にリサイクル着物は一点物が多いため、状態や販売条件まで含めて確認することが重要です。
写真だけでは分からない部分もあるため、購入前には商品ページを細かくチェックする習慣をつけておくと失敗を防ぎやすくなります。
シミや汚れの記載を確認する
リサイクル着物では、状態確認が非常に重要です。
商品写真ではきれいに見えても、実際には衿元に黄ばみがあったり、袖口に皮脂汚れが残っていたりする場合があります。
また、裾の擦れや小さなシミなどは、写真だけでは分かりにくいことも少なくありません。
特に通販では、撮影時の光の当たり方によって細かな汚れが見えづらくなるケースがあります。
そのため、写真だけで判断せず、商品説明欄まで必ず確認することが大切です。
また、「着用に問題なし」「薄アクあり」などの表現は、ショップによって基準が異なります。
同じランク表記でも、店舗によって状態の感じ方に差があるため、どの部分にどの程度の使用感があるのかまで確認しておくと安心です。
普段着として楽しむなら多少の使用感は気になりにくい場合もありますが、フォーマル用途では小さなシミでも目立つことがあります。
購入前には、「どんな場面で着たいのか」まで考えながら状態を確認することが大切です。
寸法の測り方が統一されているか確認する
通販で意外と見落としやすいのが、「ショップごとの測り方の違い」です。
同じ“裄68cm”でも、測定方法によって微妙に差が出ることがあります。
特にリサイクル着物店では、
- 身丈(肩から)
- 身丈(背から)
のどちらで測っているかが異なる場合があります。
この違いを知らずに購入すると、「数字では合うはずなのに思ったより短い」と感じる原因になります。
また、表記ミスがゼロとは限りません。
そのため、普段自分が着やすい着物の寸法をメモしておき、商品サイズと比較しながら確認すると失敗しにくくなります。
サイズ表だけを見て判断するのではなく、「自分が実際に着やすい寸法」を基準に考えることが大切です。
返品・交換対応を確認する
ネット通販では、返品条件の確認も非常に重要です。
特にリサイクル着物は一点物が多いため、
- イメージ違い返品不可
- サイズ違い返品不可
- キャンセル不可
となっている場合も少なくありません。
そのため、購入前には返品・交換条件を必ず確認しておく必要があります。
初心者の場合は、返品対応があるショップを選ぶだけでも安心感が大きく変わります。
また、質問対応が丁寧なショップは、寸法相談に乗ってくれる場合もあります。
「このサイズだと着られますか?」「ヒップ◯cmでも前は閉まりますか?」など、購入前に相談できる店舗は失敗回避につながりやすくなります。
価格やデザインだけで判断せず、「安心して購入できるか」という視点でショップを選ぶことも、通販で後悔しないための大切なポイントです。
まとめ
ネット通販で着物を購入するときは、「かわいい」「安い」だけで決めてしまうと失敗しやすくなります。
特にリサイクル着物は一点物が多いため、焦って購入して後悔するケースも少なくありません。
購入前には、次のポイントを一つずつ確認しておくことが大切です。
- 身丈だけでなく裄丈も確認したか
- 身幅が自分のヒップサイズに合っているか
- 商品ページの汚れ・使用感を確認したか
- ショップの返品条件を確認したか
- 「少し大きめ」の視点で検討したか
特に見落としやすいのが裄丈です。
身丈は着付けで調整できますが、裄不足は見た目に影響しやすく、簡単には修正できません。
また、「着られるかどうか」だけで判断しないことも重要です。
無理なく動けるか、長時間着ても苦しくないかまで考えて選ぶことで、通販での失敗を減らしやすくなります。
リサイクル着物は、出会った瞬間に「欲しい」と感じることも多いものです。
だからこそ、購入前に一度立ち止まり、サイズ表や商品説明を確認する習慣を持つことが大切です。
サイズ選びの基準を知っておけば、ネット通販でも安心して着物選びを楽しめるようになります。
着付師・着付講師。
一般社団法人日本スレンダー着付け協会代表理事。
美容師から転身し、24歳で教室を開講。
のちにオンライン講座に切り替え、累計2000名以上を指導。
着姿の悩みをきっかけに「スレンダーに魅せる着付け術」を研究・体系化。現在はオンライン講座やアパレルブランド運営、SNSの発信を通じて着物の魅力を伝えている。
YouTube登録者は3.9万人、Instagramフォロワー1.8万人。
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