メイク・着付けの順番は?時間短縮しながらきれいに仕上げる準備のコツを徹底解説

「メイクと着付け、どっちを先にすればいいの?」

「ヘアセットはいつするのが正解?」

「朝は時間がないから、できるだけ効率よく支度を終えたい…。」

着物を着る予定があると、このような疑問を抱く方は少なくありません。

特に結婚式や七五三、お宮参り、観劇、お食事会などでは、限られた時間の中でメイク・ヘアセット・着付けを済ませる必要があります。

順番を間違えると、着物を汚してしまったり、ヘアスタイルが崩れたりして、余計に時間がかかってしまうこともあります。

この記事では、次のような疑問をわかりやすく解説します。

  • メイク・ヘアセット・着付けを最も効率よく進める正しい順番
  • 自宅・美容院など状況別におすすめの支度の流れ
  • 朝の準備時間を短縮しながら、着崩れやメイク崩れを防ぐコツ

基本の順番を知っておけば、当日の支度はぐっとスムーズになります。

また、事前に準備しておきたいことや、着物を美しく着るためのポイントもあわせて紹介します。

初めて着物を着る方はもちろん、「毎回順番に迷ってしまう」「もっと効率よく支度したい」という方も、ぜひ最後まで参考にしてください。

メイク・着付け・ヘアセットの正しい順番とは?

着物を着る日に迷いやすいのが、メイク・ヘアセット・着付けを進める順番です。

朝は時間に余裕がなく、「少しでも早く準備を終えたい」と考える方も多い一方で、順番を間違えると着物を汚したり、ヘアスタイルや衿元が崩れたりして、かえって手間が増えてしまいます。

効率よく支度を終えながら、美しい着姿を保つためには基本の流れを知っておくことが大切です。

美容院を利用する場合も、自宅ですべて支度する場合も、基本となる考え方は変わりません。

まずはおすすめの順番と、その理由を確認していきましょう。

基本は「メイク→ヘアセット→着付け」が最もおすすめ

着物を着る日は、「メイク→ヘアセット→着付け」の順番で支度を進めるのが基本です。

最初にメイクを済ませておくことで、ファンデーションやチーク、口紅などが半衿や着物に付着するリスクを減らせます。

着物を着たあとにメイクをすると、衿元を気にしながら顔まわりを触ることになり、動きにくさを感じる場面も少なくありません。

ヘアセットはメイクのあとに行います。

アップスタイルやまとめ髪が完成した状態で着付けをすると、うなじが見えるため衣紋の抜き加減を確認しやすくなり、後ろ姿まで美しく仕上がります。

最後に着付けを行えば、完成したメイクやヘアスタイルを崩すことなく支度を終えられます。

着付け後は草履やバッグを持って出発するだけなので、慌ただしい朝でも落ち着いて準備を進められる流れです。

また、着付けをきれいに仕上げるためには、着物を着る前の準備も欠かせません。

特に肌着は、汗や皮脂から着物を守るだけでなく、着姿にも影響します。

肌着の選び方や役割については、次の動画で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてください。

※参考動画
肌着の種類
肌着の着方

なぜこの順番が着物にも時間短縮にも向いているのか

「メイク→ヘアセット→着付け」の順番には、支度時間を短縮しながら、着物をきれいな状態で保てるというメリットがあります。

たとえば、着付けを先に済ませると、メイク中にファンデーションやフェイスパウダーが半衿へ付きやすくなります。

顔まわりを何度も動かすことで、せっかく整えた衿元が乱れる原因にもなります。

ヘアセットを最後にすると、美容師が髪をまとめる際に衿へ整髪料が付着したり、衿元を押さえながら作業することで着崩れが起きたりすることがあります。

訪問着や色無地など、衿合わせの美しさが重要な着物では特に避けたい流れです。

一方で、メイクとヘアセットを済ませてから着付けを行えば、着付け後に大きく動く必要がほとんどありません。

忘れ物を確認し、草履を履いて出発するだけなので、余計な手直しも減らせます。

着物の支度は、準備の順番ひとつで仕上がりと所要時間が大きく変わります。

当日は慌てて行動するのではなく、基本の流れに沿って支度を進めることが、美しく快適に着物を楽しむための近道です。

ケース別|一番スムーズな支度の流れ

メイク・ヘアセット・着付けの基本的な順番は同じでも、支度する場所によって効率のよい流れは少し異なります。

美容院で着付けだけを依頼する場合と、自宅ですべて準備する場合では、事前に済ませておく内容や当日の動きが変わるためです。

また、支度の流れをあらかじめ把握しておけば、忘れ物や予定の遅れを防ぎやすくなります。

ここでは、自宅・美容院それぞれのケースに分けて、時間を無駄にしないおすすめの支度方法を紹介します。

自宅ですべて支度する場合

自宅でメイクから着付けまで行う場合は、

  1. メイク
  2. ヘアセット
  3. 肌着・足袋の着用
  4. 着付け

以上の順番で進めるとスムーズです。

まずは普段どおりメイクを仕上げます。次にヘアセットを済ませ、髪飾りもこの段階で付けておくと、着付け後に腕を大きく動かさずに済みます。

その後、和装ブラや肌着、裾よけなどを身に着け、足袋も履いておきます。

足袋を最後に履こうとすると、着物を着た状態でかがむことになり、着崩れの原因になりやすいためです。

着付けを始める前には、必要な小物をすべて手元に並べておくことも大切です。

腰紐や伊達締めを探しながら進めると、途中で手が止まり、余計な時間がかかります。

肌着は着姿の美しさだけでなく、汗や皮脂から着物を守る役割もあります。

用途に合った肌着を選ぶことで、長時間着物を着る日でも快適に過ごしやすくなります。

美容院で着付けだけお願いする場合

美容院で着付けのみを依頼する場合は、自宅でメイクとヘアセットを済ませてから来店するのが基本です。

すでにメイクと髪型が完成していれば、美容院では着付けだけに集中できるため、支度時間を短縮できます。

また、着付けが終わったあとにメイクやヘアセットをやり直す必要もありません。

来店時の服装は、前開きのシャツやブラウスがおすすめです。

Tシャツやニットのように頭からかぶる服は、脱ぐ際にヘアスタイルが崩れたり、メイクが擦れたりする原因になります。

さらに、和装ブラや肌着、裾よけなどは美容院の案内に従って事前に着用しておくと、着付けがスムーズに始められます。

事前に持ち物を確認し、不足がないよう前日までに準備しておくことも時間短縮につながります。

ヘアセットと着付けを美容院でお願いする場合

ヘアセットと着付けを美容院で依頼する場合は、自宅でメイクを済ませてから来店する流れがもっとも効率的です。

美容院では一般的に、ヘアセットを行ったあとに着付けを進めます。

そのため、来店前にメイクまで終えておけば、店舗での待ち時間や移動時間を短縮しやすくなります。

ただし、写真撮影が予定されている場合や、プロによるフルメイクを依頼している場合は、美容院の案内に従ってください。

予約内容によって支度の順番が変わることがあります。

また、髪飾りや補整用タオル、着付け小物などはバッグの奥にしまわず、取り出しやすい場所へまとめておくと受付後の準備もスムーズです。

前日までに持ち物を確認し、忘れ物がない状態で出発すると、当日は落ち着いて着付けを受けられます。

朝の支度を時間短縮する4つのコツ

着物で出かける日は、着物や帯だけでなく、多くの着付け小物や持ち物を準備する必要があります。

そのため、当日の朝になってから支度を始めると、忘れ物を探したり、着付けの途中で手が止まったりして、予定より時間がかかることも珍しくありません。

一方で、支度の流れをあらかじめ決めておけば、慌てることなく準備を進められます。

特別なテクニックは必要なく、事前の準備や支度の順番を少し工夫するだけで、時間にも気持ちにも余裕が生まれます。

ここでは、着物をきれいに着ながら、朝の支度を効率よく進めるための4つのコツを紹介します。

前日までに持ち物を準備しておく

朝の支度をスムーズに進めるためには、前日までに必要なものをすべてそろえておくことが大切です。

着物や帯だけでなく、腰紐、伊達締め、帯板、帯枕、帯揚げ、帯締め、足袋、肌着などの着付け小物も一式確認しておきます。

美容院で着付けを依頼する場合は、持ち物リストを見ながら不足がないか確認しておくと安心です。

当日の朝になって「あれが見つからない」と探し始めると、それだけで予定が大きく狂ってしまいます。

また、バッグや草履、髪飾り、財布など、お出かけに必要なものも前日にまとめておくと、着付けが終わったあと慌てずに出発できます。

支度時間を短縮するためには、当日に準備する作業をできるだけ減らしておくことがポイントです。

前開きの服を着てメイクや髪型を守る

着付け会場や美容院へ行くときは、前開きのシャツやブラウスを選びましょう。

Tシャツやニットのように頭からかぶる服は、脱ぐときにヘアセットが崩れたり、ファンデーションや口紅が擦れたりする原因になります。

せっかくきれいに整えた状態でも、着替えでやり直しになってしまっては時間短縮になりません。

前開きの服なら、ボタンを外すだけで脱げるため、髪型やメイクを崩さずに着替えられます。

美容院でも前開きの服装を案内されることが多いため、迷った場合はシャツやブラウスを選ぶと安心です。

足袋・肌着は着付け前に身に着ける

足袋と肌着は、着付けを始める前に身に着けておくのが基本です。

特に足袋は、着物を着たあとに履こうとすると大きく前かがみになり、衿元や帯がずれる原因になります。

先に履いておけば、着付け後に無理な姿勢を取る必要がありません。

また、肌着は汗や皮脂から着物を守るだけでなく、美しい着姿をつくる土台にもなります。

体型や季節に合った肌着を選ぶことで、着崩れしにくく快適に過ごせます。

肌着の種類や選び方、正しい着方については、次の動画で詳しく解説しています。

※参考動画
肌着の種類
肌着の着方

メイクや着物を汚さない順番を意識する

支度を効率よく終えるためには、作業の順番も重要です。

メイクを済ませてからヘアセットを行い、最後に着付けをする流れなら、半衿や着物へ化粧品が付着するリスクを抑えられます。

また、着付けが終わったあとに顔まわりや髪を何度も触る必要がないため、衿元や帯が乱れにくくなることもメリットです。

さらに、着付けを始める前に必要な小物を使う順番に並べておけば、途中で探し物をする手間もありません。

一つひとつは小さな工夫ですが、積み重ねることで支度時間は大きく変わります。余裕を持って準備を進めることが、美しい着姿にもつながります。

着付け当日のタイムスケジュール例

メイク・ヘアセット・着付けの順番が分かっていても、「何時から準備を始めれば間に合うの?」と不安になる方は多いです。

特に結婚式や七五三、お宮参りなど、開始時間が決まっている予定では、余裕を持ったスケジュールを立てることが大切です。

また、支度には着付けだけでなく、忘れ物の確認や移動時間も含まれます。

当日は予想外のトラブルが起こることもあるため、ギリギリではなく30分程度の余裕を見込んでおくと安心です。

ここでは、自宅で支度する場合と、美容院を利用する場合のタイムスケジュール例を紹介します。

自宅で支度する場合

自宅ですべて支度する場合は、出発時間から逆算して準備を始めることがポイントです。

たとえば、午前10時に出発する場合は、8時頃から支度を始めると比較的余裕を持って進められます。

【タイムスケジュール例】

  • 8:00 メイク
  • 8:30 ヘアセット
  • 9:00 肌着・足袋を着用
  • 9:10 着付け
  • 9:45 持ち物の最終確認
  • 10:00 出発

着付けに慣れていない場合は、予定より15〜30分ほど余裕を見ておくと安心です。

焦りながら着付けをすると、衿合わせや帯結びが雑になり、着崩れにつながることがあります。

また、肌着は着姿を整えるための土台になるだけでなく、汗や皮脂から着物を守る役割もあります。

事前に準備しておくことで、着付けもスムーズに進められます。

美容院を利用する場合

美容院でヘアセットや着付けを依頼する場合は、予約時間に合わせて逆算して準備を進めます。

たとえば、9時に美容院を予約している場合は、自宅でメイクを済ませ、前開きの服に着替えてから出発するとスムーズです。

【タイムスケジュール例】

  • 7:30 起床・メイク
  • 8:15 持ち物を最終確認
  • 8:30 美容院へ出発
  • 9:00 ヘアセット
  • 9:40 着付け
  • 10:30 支度完了・移動

美容院によっては、肌着や足袋を事前に着用して来店するよう案内されることがあります。

予約時に持ち物や服装を確認しておくと、受付後の支度もスムーズです。

また、髪飾りや着付け小物は、すぐ取り出せる場所へまとめておくことも時間短縮につながります。

事前準備をしっかり行うことで、当日は落ち着いて支度を進められます。

メイク・着付けの順番でよくある質問

メイク・ヘアセット・着付けの基本的な順番や時間短縮のコツが分かっても、「自分の場合はどうすればいいの?」と迷う場面は多いものです。

美容院を利用するケースや、時間に余裕がない日の支度など、状況によって最適な方法は変わります。

ここでは、着物を着る前によく寄せられる質問をもとに、当日の支度で迷いやすいポイントを解説します。

美容院で着付けだけお願いする場合もメイクは先に済ませる?

基本的には、自宅でメイクを済ませてから美容院へ向かうのがおすすめです。

着付けが終わったあとにメイクをすると、半衿へファンデーションや口紅が付きやすくなるだけでなく、顔まわりを何度も触ることで衿元が乱れる原因にもなります。

一方、プロによるメイクを予約している場合は、美容院の案内に従いましょう。

店舗によって支度の流れが異なるため、予約時に確認しておくと当日も安心です。

メイク・ヘアセット・着付けは全部でどれくらい時間がかかる?

支度にかかる時間は、自宅で準備するか、美容院を利用するかによって異なります。

一般的な目安としては、メイクに20〜30分、ヘアセットに20〜40分、着付けに30〜60分ほどかかります。

初めて着付けをする場合や慣れていない場合は、さらに30分ほど余裕を見ておくと安心です。

また、移動時間や忘れ物の確認、トイレを済ませる時間も考慮すると、出発予定時刻の約2時間前から準備を始めると慌てずに支度を進められます。

着付け当日に時間がないときは何を優先すればいい?

時間が限られている場合でも、支度の順番はできるだけ崩さないことが大切です。

慌てて着付けを先に済ませると、そのあとにメイクやヘアセットを行う際に着物を汚したり、衿元を崩したりする可能性があります。

時間を短縮したい場合は、前日の準備を徹底することが効果的です。

着付け小物を一式まとめておく、髪飾りをすぐ使える状態にしておく、持ち物を前日にバッグへ入れておくなど、当日に行う作業を減らすだけでも支度は大幅にスムーズになります。

朝の準備に余裕が生まれれば、着付けの仕上がりも美しくなり、落ち着いた気持ちで一日をスタートできます。

まとめ

着物の日の支度は、「メイク→ヘアセット→着付け」の順番を意識するだけで、着物を汚す心配が少なくなり、朝の準備もスムーズに進められます。

また、前日までに持ち物をそろえておくことや、前開きの服を選ぶことなど、小さな工夫を取り入れるだけでも、当日の慌ただしさは大きく変わります。

初めて着物を着る日は、時間に余裕を持って行動することも大切です。

出発時間から逆算して準備を始めれば、落ち着いて着付けができ、美しい着姿で一日を過ごせます。

着物は、支度の順番や事前準備によって仕上がりが変わる装いです。

今回紹介したポイントを参考に、自分に合った流れで準備を進め、着物で過ごす時間を楽しんでください。

加藤咲季
監修:加藤咲季
着付師・着付講師。
一般社団法人日本スレンダー着付け協会代表理事。
美容師から転身し、24歳で教室を開講。
のちにオンライン講座に切り替え、累計2000名以上を指導。
着姿の悩みをきっかけに「スレンダーに魅せる着付け術」を研究・体系化。現在はオンライン講座やアパレルブランド運営、SNSの発信を通じて着物の魅力を伝えている。
YouTube登録者は3.9万人、Instagramフォロワー1.8万人。

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