伊達巻と伊達締めの違いは?同じもの?代用できるかも着付け初心者向けに解説 

「伊達巻と伊達締めって、名前が違うだけ?」

「伊達締めを2本と言われたけれど、家にある伊達巻を使ってもいい?」

着付け小物を揃え始めると、似た名前の道具がいくつも出てきます。

なかでも伊達巻と伊達締めは、どちらも着姿を整えるために使うため、違いが分かりにくい小物です。

ネットショップでは名称が混在していることもあり、初めて準備する人ほど判断しにくくなります。

この記事では、次の3点をわかりやすく整理します。

  • 伊達巻と伊達締めは何が違うのか
  • 伊達巻を伊達締めの代わりに使えるのか
  • 伊達締めは何本必要で、初心者はどれを選べばよいのか

伊達巻と伊達締めは用途が近い一方で、形や長さ、使われ方には違いがあります。

また、成人式や結婚式、七五三などで着付けを依頼する場合は、当日に小物が足りない、別のものを持参してしまったという事態を防ぐことも大切です。

まずは、伊達巻と伊達締めが同じものなのか、その違いから確認していきましょう。

伊達巻と伊達締めの違いは?同じものではない

伊達巻と伊達締めは、着付けで似た目的に使われるものの、まったく同じ形の小物ではありません。

伊達巻は幅の狭い帯状で、巻いた端を挟み込んで留めるのが基本です。

一方、伊達締めは伊達巻をもとに、両端を結びやすくした形が一般的です。

ただし、「伊達巻」を「伊達締め」と呼ぶこともあり、商品名だけを見ると違いが分かりにくい場合があります。

まずはそれぞれがどのような小物なのかを確認し、最後に形や長さ、締め方などを一覧で比べていきましょう。

伊達巻とはどんな着付け小物?

伊達巻は幅10cmほどの細い帯状で、長襦袢や着物を整えたあとに胴へ巻いて使う着付け小物です。

一般的には両端を結ばず、巻いた部分に挟み込んで留めます。

伊達締めより長さのあるものもあり、婚礼衣装や舞踊などでは、胴に複数回巻ける長い伊達巻が使われることもあります。

用途は伊達締めに近く、胸元や腰紐まわりを整え、着姿を安定させるために用いられます。

見た目や役割に共通点はありますが、形や長さ、留め方まで同じとは限りません。

そのため、手元の小物を確認するときは、名称だけでなく実際の形状を見ることが大切です。

伊達締めとはどんな着付け小物?

伊達締めは、着物や長襦袢を整えた状態で押さえるために使う、幅のある着付け小物です。

伊達巻よりも締めやすい形に作られており、現在の着付けではよく使われます。

動画では、伊達締めについて「腰紐よりも幅がちょっと太いもの」と説明しています(※)。

実際に紹介しているものには、中央付近に芯が入り、両端に向かって柔らかくなるタイプのほか、ゴムやマジックテープを使ったものもあります。

着付け教室や美容室などの持ち物で「伊達締め」と指定されることが多いのも、この小物です。

なお、伊達締めは素材によって締めやすさにも差があります。

先述の動画では、ポリエステルなどの化繊は滑りやすく、締めても緩みやすい点にも触れています。

※参考動画:伊達締めの種類*初心者向け*

伊達巻と伊達締めの違いを一覧で比較

伊達巻と伊達締めは、どちらも着姿を整えるために使われる点では共通しています。

違いを整理すると、次のようになります。

比較するポイント伊達巻伊達締め
幅の狭い帯状幅のある帯状で、両端を締めやすくした形が基本
締め方胴に巻き、端を挟み込んで留めるものがある両端を結ぶ、マジックテープで留めるなど種類がある
長さ長いものもあり、複数回巻くタイプもある一般的な着付けで扱いやすい長さのものが多い
主な用途長襦袢や着物を整える。婚礼衣装や舞踊などでも使われる長襦袢や着物を押さえ、整えた状態を安定させる
呼び方伊達締めと呼ばれることもある一般的な着付け小物として広く使われる名称

伊達巻と伊達締めには本来、形や長さ、締め方に違いがあります。

一方で、呼び方が完全に統一されているわけではないため、名称だけでは判断しにくいこともあります。

家にある小物やネットショップの商品を確認するときは、名前だけでなく、形・長さ・留め方まで見ることが大切です。

伊達巻と伊達締めは何のために使う?

伊達巻と伊達締めは、どちらも長襦袢や着物を整えた状態で押さえ、着姿を安定させるために使います。

着付けでは、衿元や身頃をきれいに整えても、そのままでは動いたときにずれやすくなります。

そこで幅のある小物で押さえ、整えた形を保ちやすくします。

一方、腰紐は細い紐で必要な位置を固定する小物です。

伊達締めとは見た目だけでなく役割も異なるため、それぞれの使い方を分けて理解しておくことが大切です。

伊達締めと伊達巻は着姿を整えるために使う

伊達締めは、長襦袢や着物の衿元、身頃などを整えたあと、その状態を保ちやすくするために使います。

特に長襦袢では、合わせた衿が動きにくくなるよう押さえる役割があります。

幅のある小物で胸まわりを押さえることで、整えた衿元を安定させやすくなります。

伊達巻も、着物や長襦袢を整えた状態で押さえるという点では共通しています。

どちらも体を強く締めるためではなく、着姿を整えた状態に保つための小物です。

なお、伊達締めを使う本数や場面は着付け方によって異なります。

普段着では使わず、振袖では使う場合があります。

腰紐と伊達締めは太さも役割も違う

腰紐と伊達締めは、どちらも着付けの途中で使いますが、形と役割が異なります。

動画では、伊達締めを「腰紐よりも幅がちょっと太いもの」と説明しています(※)。

腰紐は細い紐で、着物の丈を決めた位置や衿合わせなどを固定するときに使います。

一方、伊達締めは幅があり、整えた部分を広い面で押さえるのが特徴です。

実際の着付けでは、腰紐で留めたあと、その上から伊達締めを重ねる手順もあります。

そのため、腰紐と伊達締めは単純に置き換えるものではありません。

腰紐は必要な位置を固定し、伊達締めは整えた状態を面で押さえるもの、と考えると区別しやすくなります。

※参考動画:伊達締めの種類*初心者向け*

家にある伊達巻は伊達締めの代わりに使える?

家に伊達巻がある場合、「伊達締めとしてそのまま使えるのでは」と考えることもありますよね。

実際、伊達巻と伊達締めは着姿を整えるという役割が近く、呼び方が重なることもあります。

ただし、長さや留め方、素材によって使い勝手は変わるため、名称だけで代用できるとは判断できません。

自分で着付ける場合は、手元の伊達巻が着付け方に合うかを見て判断できます。

一方、着付け師から持ち物を指定されている場合は、当日の手順に関わるため自己判断で置き換えず、事前に確認するのが確実です。

自分で着付ける場合は形や長さを確認する

自分で着付ける場合、伊達巻を伊達締めに近い用途で使えることはあります。

ただし、確認したいのは商品名ではなく、実際の形状です。

まず、胴に無理なく巻ける長さがあるか、整えた長襦袢や着物を押さえられる幅があるかを確認します。

さらに、巻いた端を挟み込むタイプなのか、結んで固定する形なのかによって扱い方も変わります。

長い伊達巻は複数回巻いて使うこともあるため、普段使っている伊達締めと同じ感覚で扱えるとは限りません。

また、着付け小物は締めればよいわけではなく、ずれにくさや締め具合も重要です。

動画では、ポリエステルなどの化繊でできた伊達締めについて、滑りやすく緩みやすいと説明しています(※)。

手元の伊達巻を使うなら、長さだけでなく、巻いたあとに安定するか、苦しくなりすぎないかまで含めて確認すると安心です。

※参考動画:伊達締めの種類*初心者向け*

着付け師から指定された場合は自己判断で代用しない

美容室や着付け会場から「伊達締めを2本用意してください」と指定されている場合は、家に伊達巻があっても、1本分として数えてよいと自己判断しない方が確実です。

着付けでは、使う小物や本数、手順が着付け師によって異なります。

動画でも、普段着では伊達締めを使わず、振袖では使うことがあると解説しており、着物の種類や着付け方によって扱いが変わることが分かります。

成人式の振袖、結婚式の訪問着、七五三の付き添いなどで着付けを依頼する場合は、持ち物リストに「伊達締め」と書かれているなら、その名称どおりに準備するのが基本です。

伊達巻しか手元にない場合は、「この伊達巻を伊達締めとして使えますか」と事前に確認しておけば、買い足しが必要か判断できます。

婚礼衣装などでは長さのある伊達巻が必要になるケースもあり、一般的な伊達締めでは代えにくい場合があります。

指定された小物には着付け手順上の理由があるため、準備段階で確認しておくと当日もスムーズです。

※参考動画:伊達締めの種類*初心者向け*

伊達締めは何本必要?初心者が準備する本数の目安

伊達締めの必要本数は、着付け方によって変わります。

初心者が小物を揃える場合は、まず1~2本を目安にしましょう。

実際に動画でも、初めて着物を着る人に必要な小物として、腰紐は最低3本、4本あると安心、伊達締めは1本または2本と紹介しています(※)。

一方、美容室や着付け会場から本数を指定されている場合は、その指示を優先します。

腰紐と伊達締めは別の小物なので、持ち物を確認するときはそれぞれ分けて数えることも大切です。

※参考動画:はじめて着物を着る時に用意する最低限の小物*初心者向け*

伊達締めは1~2本を目安に準備する

自分で着物を着るために小物を揃えるなら、伊達締めは1~2本を目安に準備します。

動画では、腰紐について「最低3本、4本あると安心」としたうえで、伊達締めは「1本もしくは2本あってもいい」と説明しています(※)。

伊達締めは、長襦袢や着物を整えた状態で押さえるために使うため、着付け方によって1本で済む場合もあれば、長襦袢と着物の両方に使うこともあります。

最初から必要以上に多く買うより、自分が習っている着付け方に合わせて本数を決める方が無駄がありません。

※参考動画:はじめて着物を着る時に用意する最低限の小物*初心者向け*

「伊達締めを2本用意してください」と言われたら2本準備する

着付け教室や美容室から「伊達締めを2本」と指定されている場合は、基本的に2本用意します。

着付けでは、使う小物や手順がすべて同じではありません。

自分では1本で足りる着付け方を知っていても、依頼先では長襦袢と着物にそれぞれ使うなど、2本を前提としていることがあります。

そのため、「普段は1本しか使わないから大丈夫」と減らしたり、伊達巻を自己判断で1本分として数えたりするのは避けた方が確実です。

指定された本数がある場合はその内容に合わせ、手元の小物で足りるか分からないときだけ事前に確認します。

特に成人式や結婚式など、着付け当日に買い足すのが難しい場面では、持ち物リストどおりに準備しておくと慌てずに済みます。

腰紐と伊達締めを数え間違えないようにする

着付け小物をまとめて準備していると、腰紐と伊達締めの本数を一緒に数えてしまうことがあります。

しかし、両者は別々に用意する小物です。

初心者向けの目安として、腰紐は最低3本、4本あると安心とし、これとは別に伊達締めを1本または2本あると安心です。

また、動画では、伊達締めを腰紐よりも幅が太いものとして説明しています(※)。

見分けるときは、細長い紐状の腰紐と、幅のある伊達締めを分けて確認すると簡単です。

持ち物リストに「腰紐4本・伊達締め2本」と書かれていれば、必要なのは合計6点です。

似た用途の小物でも別々に数え、指定された数を揃えておきましょう。

※参考動画:伊達締めの種類*初心者向け*

初心者が伊達締めを選ぶときのポイント

伊達締めは、見た目が似ていても芯入り、ゴム、マジックテープなど形に違いがあり、素材によって締めやすさも変わります。

初めて選ぶときは、扱いやすさだけでなく、締めたあとに緩みにくいか、苦しさを調整しやすいかも確認したいポイントです。

この章では種類ごとの特徴を知ったうえで、自分が扱いやすいものを選びましょう。

伊達締めには芯入り・ゴム・マジックテープなどがある

伊達締めには、中央に芯が入ったタイプ、ギャザー状のゴムを使ったもの、マジックテープで留めるものなどがあります。

動画で紹介している芯入りタイプは、中央付近が硬く、端に近づくと柔らかくなる作りです(※)。

体の前側を面で押さえながら、両端は結びやすい形になっています。

ギャザーゴムタイプは、中央部分に伸縮性があります。

先述の動画では普段から使っているものとして紹介している一方、ゴムの締め心地には好みがあるため、使いやすければ選ぶという考え方を示しています。

マジックテープタイプは、後ろから前へ回して貼るだけなので簡単です。

ただし、締め具合の調整が難しく感じることがあります。

着脱のしやすさだけで決めず、自分が苦しくない強さに調整できるかも確認しておくと選びやすくなります。

※参考動画:伊達締めの種類*初心者向け*

滑りにくく緩みにくいものを選ぶ

伊達締めは、締めた直後だけでなく、着ている間に位置がずれにくいことも大切です。

素材が滑りやすいと、せっかく整えた衿元や身頃が動きやすくなります。

ポリエステルなどの化繊でできた伊達締めは、表面がツルツルして滑りやすく、締めても緩みやすいです。

そのため、このタイプはあまりおすすめできません。

初心者は「簡単に留められるか」だけで選びやすいですが、着付けの途中で何度も締め直すことになれば扱いにくく感じるものです。

素材を確認するときは、手触りや摩擦の少なさにも注目するとよいでしょう。

ただし、締まりやすければ強く締めてよいわけではありません。

安定感と苦しくならない締め具合の両方を意識して選ぶことが大切です。

博多織の伊達締めは締めやすく緩みにくい

博多織は、伊達締めにもよく使われる素材のひとつです。

動画では、博多織の特徴を「締めやすくて緩みにくい」と説明し、伊達締めでもメジャーな素材として紹介しています(※)。

この特徴は、着付けに慣れていない人にとっても分かりやすいメリットです。

締めた位置を保ちやすいため、衿元や身頃を整えたあとに安定させやすくなります。

一方で、博多織は締まりやすい分、必要以上に力をかけると苦しくなりやすい点には注意が必要です。

先述の動画でも、博多織の帯について、締めすぎるとかなり苦しくなるため力加減に気をつけていると解説しています。

初心者が伊達締めを選ぶなら、博多織は有力な選択肢です。

ただし、素材名だけで決めるのではなく、締めやすさと自分に合う締め心地の両方を確認して選びましょう。

※参考動画:博多織の献上柄って何?博多織の巻き方で気をつけるポイントとは?

まとめ

伊達巻と伊達締めは、どちらも着姿を整えるために使いますが、形や長さ、留め方には違いがあります。

名称が混同されることもあるため、名前だけでなく実際の形状まで確認することが大切です。

伊達締めは長襦袢や着物を整えた状態で押さえる小物で、着付け方によって1~2本を用意します。

美容室や着付け師から本数を指定されている場合は、その指示に合わせましょう。

家に伊達巻があるときも、代用できるか不明なら事前確認が確実です。

また、伊達締めは芯入り、ゴム、マジックテープなど種類があり、素材によって締めやすさも変わります。

扱いやすさだけでなく、緩みにくさや締め具合の調整しやすさも確認して選んでください。

違いと役割を理解しておけば、必要な小物を必要な本数だけ準備しやすくなります。

加藤咲季
監修:加藤咲季
着付師・着付講師。
一般社団法人日本スレンダー着付け協会代表理事。
美容師から転身し、24歳で教室を開講。
のちにオンライン講座に切り替え、累計2000名以上を指導。
着姿の悩みをきっかけに「スレンダーに魅せる着付け術」を研究・体系化。現在はオンライン講座やアパレルブランド運営、SNSの発信を通じて着物の魅力を伝えている。
YouTube登録者は3.9万人、Instagramフォロワー1.8万人。

詳しく見る

コメント

  • コメント ( 0 )

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA

関連記事