長襦袢スリップ型はなぜ人気?普通の長襦袢との違いや選び方、おすすめの使い方を解説

「長襦袢スリップ型って普通の長襦袢と何が違うの?」

「人気と聞くけれど、本当に使いやすいの?」

「自分が着る着物にも使えるの?」

長襦袢スリップ型は、肌襦袢・裾よけ・長襦袢の役割を一枚で兼ねられる便利な和装インナーです。

着付けにかかる手間を減らせることから、浴衣や木綿着物、洗える着物、夏着物などを気軽に楽しみたい方を中心に人気を集めています。

この記事では、次の内容をわかりやすく解説します。

  • 長襦袢スリップ型と普通の長襦袢・うそつき襦袢の違い
  • 長襦袢スリップ型が人気の理由と、メリット・デメリット
  • 自分に合った長襦袢スリップ型の選び方と、おすすめの使い方

さらに、「礼装にも使えるの?」「どんな着物に向いている?」といった疑問にも触れながら、用途に合わせた選び方を紹介します。

着付けを少しでもラクにしたい方や、重ね着の負担を減らして気軽に着物を楽しみたい方は、ぜひ参考にしてください。

長襦袢スリップ型が人気の理由とは?

長襦袢スリップ型は、近年、着物初心者を中心に人気が高まっている和装インナーです。

肌襦袢・裾よけ・長襦袢を一枚にまとめた構造になっているため、着付けの手間を減らせることが大きな魅力です。

着物をもっと気軽に楽しみたい方や、重ね着による暑さを少しでも軽減したい方に選ばれることが多く、浴衣や木綿着物、洗える着物などのカジュアルな着物とも相性よく使えます。

一方で、「普通の長襦袢とは何が違うの?」「うそつき襦袢とは別物?」と疑問を持つ方も少なくありません。

見た目は似ていますが、それぞれ役割や使い方には違いがあります。

ここからは、長襦袢スリップとはどのようなアイテムなのかをはじめ、普通の長襦袢との違い、混同されやすいうそつき襦袢との違いについて順番に解説します。

長襦袢スリップとは?一枚で着られる便利な和装インナー

長襦袢スリップとは、肌襦袢・裾よけ・長襦袢の機能を一つにまとめたワンピース型の和装インナーです。

通常は「肌襦袢→裾よけ→長襦袢」と重ねて着用しますが、長襦袢スリップなら一枚で済むため、着付けにかかる時間を短縮できます。

特に、浴衣や木綿着物、洗える着物、小紋など、普段着として着物を楽しむ場面との相性は良好です。

着付けに慣れていない方でも扱いやすく、洗濯しやすい商品が多いことから、最初の一枚として選ばれることも少なくありません。

また、和装用のワンピース型肌着は上からかぶるだけで着られるため、セパレートタイプより着脱が簡単というメリットがあります。

加藤咲季さんも「ワンピース型の肌着はスポッとかぶるだけなのでとても楽」と紹介しており、着付けを手軽にしたい方に向いているアイテムです(※)。

※参考動画:肌着の種類

普通の長襦袢との違い

普通の長襦袢は、肌襦袢や裾よけを着た上から重ねて着用することを前提に作られています。

そのため、フォーマルからカジュアルまで幅広く対応でき、袖や衿元も美しく整えやすいのが特徴です。

一方、長襦袢スリップは、和装肌着と長襦袢を一体化させた構造になっています。

そのため着付けは簡単になりますが、商品によっては替え袖が付けられなかったり、礼装には適さない仕様だったりするものもあります。

どちらが優れているというわけではなく、着物を着る目的によって選ぶことが大切です。

普段着として気軽に楽しむなら長襦袢スリップ、訪問着や留袖など格式が求められる場面では通常の長襦袢というように使い分けると、着物の種類に合わせた装いができます。

「うそつき襦袢」との違いも知っておこう

長襦袢スリップと混同されやすいものに、「うそつき襦袢」があります。

長襦袢スリップは、一枚で着られることを重視した和装インナーです。

一方、うそつき襦袢は本体に替え袖や替え衿を付け替えられる仕様になっているものが多く、季節や着物に合わせて袖や半衿を交換できる点が大きな違いです。

そのため、「できるだけ手軽に着たい」という方には長襦袢スリップ。

「一年を通してさまざまな着物を楽しみたい」「袖や半衿を替えて着回したい」という方にはうそつき襦袢が向いています。

どちらも着付けを効率化する便利なアイテムですが、重視するポイントは異なります。

購入前に使う場面をイメージしておくと、自分に合った一枚を選びやすくなるでしょう。

長襦袢スリップ型のメリット・デメリット

長襦袢スリップ型は、「着付けをもっと簡単にしたい」「暑い時期でも快適に着物を楽しみたい」という方に支持されている便利なアイテムです。

一方で、すべての着物やシーンに適しているわけではありません。

着物の種類や着用する場面によっては、通常の長襦袢のほうが適している場合もあります。

購入後に「思っていた使い方ができなかった」と後悔しないためには、メリットだけでなくデメリットも理解しておくことが大切です。

ここからは、長襦袢スリップ型が人気を集める理由と、購入前に知っておきたい注意点を詳しく解説します。

一枚で済むから着付けが簡単になる

長襦袢スリップ型が人気を集めている最大の理由は、着付けの準備を大幅に簡略化できることです。

通常は、肌襦袢を着て裾よけを巻き、その上から長襦袢を着用します。

しかし長襦袢スリップ型なら、これらの役割を一枚で兼ねられるため、重ね着する枚数が減り、着付けにかかる時間を短縮できます。

着物を着る機会が少ない方にとって、下着や長襦袢を順番に着る工程は意外と負担になりがちです。

「準備が面倒だから今日は洋服でいいかな」と感じてしまう原因の一つでもあります。

長襦袢スリップ型はその手間を減らせるため、着物を日常的に楽しみやすくなるでしょう。

着物用の肌着には上下が分かれたセパレートタイプと、上からかぶるだけのワンピースタイプがあります。

加藤咲季さんも、ワンピース型は「かぶるだけなのでとても楽」と紹介しています(※)。

着付けに慣れていない初心者はもちろん、「できるだけ準備を簡単に済ませたい」「普段着として気軽に着物を着たい」という方にも取り入れやすいアイテムです。

※参考動画:肌着の種類

暑い季節にも快適に着られる

長襦袢スリップ型は、着付けが簡単になるだけでなく、暑い季節を少しでも快適に過ごしたい方からも選ばれています。

通常は肌襦袢・裾よけ・長襦袢と重ねて着るため、どうしても熱がこもりやすくなります。

一方で、長襦袢スリップ型は着用する枚数を減らせるため、重ね着による負担を軽減しやすい点がメリットです。

特に夏向けの商品には、高島ちぢみや吸汗速乾素材など、汗をかいても快適に過ごしやすい生地を採用したものが多く販売されています。

汗をかいても自宅で洗えるタイプを選べば、お手入れの負担も少なく、普段着として気軽に取り入れられるでしょう。

一方で、夏だからといってどの長襦袢スリップでも快適とは限りません。

素材や衿の仕様によって着心地や見た目は変わるため、夏用を選ぶ場合は、通気性のよい素材や絽の半衿に対応したものを選ぶことが大切です。

また、加藤咲季さんも、夏はその時々の気温に合わせて肌着を使い分けることが大切だと解説しています(※)。

綿素材では暑いと感じる場合は、半袖タイプの機能性インナーを活用するなど、無理に一つの方法へこだわらず、快適さを優先する考え方がおすすめです。

※参考動画:肌着の種類

フォーマルには向かない場合もある

長襦袢スリップ型は、着付けを手軽にしたい方にとって便利なアイテムです。

しかし、結婚式や入学式、卒業式、お茶会など、格式が求められる場面では通常の長襦袢を選ぶのがおすすめです。

その理由は、礼装では着姿の美しさや着物との調和が重視されるためです。

通常の長襦袢は着物に合わせて袖丈や袖幅を選べるほか、礼装用の半衿も付けやすく、衿元をより美しく整えられます。

一方、長襦袢スリップ型は着やすさを重視した商品が多く、筒袖仕様や半衿を付け替えられないタイプもあるため、礼装用の着物とは合わせにくい場合があります。

ただし、すべての長襦袢スリップ型がフォーマルに向かないわけではありません。

替え袖に対応したものや礼装向けとして販売されている商品もあるため、使用する予定がある場合は、袖の仕様や半衿の付け替えができるかを事前に確認しておくと安心です。

普段着用と礼装用を無理に一枚で兼用しようとするよりも、着物を着るシーンに合わせて使い分けたほうが、美しい着姿を保ちやすくなります。

長襦袢スリップ型は普段着を快適に楽しむためのアイテムとして活用し、礼装では通常の長襦袢を選ぶと、それぞれの良さを十分に生かせます。

どんな着物におすすめ?長襦袢スリップが活躍するシーン

長襦袢スリップ型は便利な和装インナーですが、どんな着物にも同じように使えるわけではありません。

着物の種類や着用シーンによっては使いやすさが大きく変わるため、特徴を理解して選ぶことが大切です。

基本的には、普段着として楽しむ着物との相性がよく、着付けを手軽にしたい場面で活躍します。

一方で、礼装では通常の長襦袢を選んだほうがきれいに着こなせるケースもあります。

ここからは、長襦袢スリップが特に活躍する着物の種類や季節、反対に通常の長襦袢を選んだほうがよい場面について詳しく見ていきましょう。

浴衣・木綿着物・洗える着物との相性

長襦袢スリップ型が最も活躍するのは、浴衣や木綿着物、洗える着物など、日常的に楽しむカジュアルな着物です。

これらの着物は「気軽に着て出かけたい」という場面が多く、着付けや片付けに時間をかけたくない方に向いています。

たとえば、浴衣を着物風に着たい場合は、長襦袢スリップを中に着ることで半衿を見せた着こなしが楽しめます。

また、木綿着物や洗える着物は自宅でお手入れできるものが多いため、長襦袢スリップも洗えるタイプを選べば、お手入れまで含めて負担を減らせます。

。決まった組み合わせにこだわるのではなく、着る着物や季節に応じて最適なものを選ぶことで、より快適に着物を楽しめるようになります。

夏着物・単衣にも人気

長襦袢スリップ型は、汗をかきやすい単衣や夏着物の時期にも人気があります。

暑い季節は重ね着の枚数が増えるほど熱がこもりやすくなるため、一枚で着られる長襦袢スリップは快適さにつながります。

吸汗速乾性のある素材や通気性に優れた生地を選べば、汗をかいても比較的さらりとした着心地を保ちやすいです。

ただし、夏着物で使用する場合は注意したい点もあります。

薄物は生地に透け感があるため、袖のないタイプや透けやすい素材の長襦袢スリップでは、腕や下着が見えてしまうことがあります。

そのため、夏用を選ぶ際は、絽の半衿に対応したものを選ぶことに加え、透け感も確認しておくことが大切です。

加藤咲季さんも、夏着物では透け感に注意が必要であり、ワンピース型のスリップを使う場合は袖を別に用意する方法もあると述べています。

また、夏用は絽の衿を選ぶことで、見た目にも涼しげな印象になります。

夏の快適さだけでなく、見た目の季節感まで意識して選ぶことで、より美しい着姿につながります。

礼装では通常の長襦袢がおすすめな理由

長襦袢スリップ型は便利なアイテムですが、結婚式や入学式、お茶会など、格式が求められる場面では通常の長襦袢を選ぶのがおすすめです。

その理由は、礼装では着姿の美しさがより重視されるためです。

通常の長襦袢は着物に合わせて仕立てられているため、袖丈や袖幅が合いやすく、衿元もきれいに整えやすいという特徴があります。

また、礼装用の半衿や刺繍半衿を付けることで、装いにふさわしい上品な印象を演出できます。

一方、長襦袢スリップ型は、普段着として着物を気軽に楽しめるよう、機能性や着やすさを重視して作られている商品が中心です。

袖が筒袖になっていたり、替え袖に対応していなかったりするものもあります。

そのため礼装用の着物と組み合わせると、袖口から長襦袢が見えなかったり、着姿のバランスが整いにくかったりする場合があります。

もちろん、すべての長襦袢スリップ型が礼装に使えないわけではありません。

礼装対応の商品も販売されていますが、購入前には袖の仕様や半衿の付け替えができるかなどを確認しておくことが大切です。

普段着には長襦袢スリップ型、フォーマルな場面では通常の長襦袢というように使い分けることで、それぞれの良さを生かしながら、シーンに合った美しい着こなしを楽しめます。

失敗しない長襦袢スリップ型の選び方

長襦袢スリップ型はさまざまなメーカーから販売されており、素材や機能も商品によって異なります。

そのため、「人気だから」という理由だけで選ぶと、着る季節や用途に合わず、思っていたほど使いやすく感じられないこともあります。

快適に着物を楽しむためには、どんな着物に合わせるのか、どの季節に着るのかを考えながら選ぶことが大切です。

特に、素材や半衿の仕様、袖の形などは着心地や着姿にも影響します。

ここからは、長襦袢スリップ型を選ぶ際に確認しておきたいポイントを3つに分けて紹介します。

自分に合った一枚を選ぶことで、着付けのしやすさだけでなく、着物で過ごす時間もより快適になるでしょう。

素材(綿・高島ちぢみ・ポリエステル)の違い

長襦袢スリップ型を選ぶときは、まず素材に注目しましょう。

着心地やお手入れのしやすさはもちろん、着用する季節にも大きく関わるポイントです。

綿素材は吸湿性が高く、肌触りがやさしいため、一年を通して使いやすい定番素材です。

普段着として着物を楽しみたい方や、天然素材の着心地を重視したい方に向いています。

暑い季節に人気なのが、高島ちぢみなどの清涼感のある素材です。

表面に凹凸があるため肌に張り付きにくく、汗をかいても比較的さらりとした着心地を保ちやすい特徴があります。

夏着物や浴衣を着物風に着る機会が多い方におすすめです。

一方、ポリエステル素材はシワになりにくく、自宅で洗濯しやすい商品が多く販売されています。

お手入れが簡単なので、着物初心者にも取り入れやすい素材です。

ただし、商品によっては通気性や吸湿性に違いがあるため、夏用を選ぶ場合は機能性も確認しておくと安心です。

まずは着る季節や着物の種類を考え、その用途に合った素材を選ぶことが、長く快適に使うためのポイントです。

半衿付き・衣紋抜き付きが便利

長襦袢スリップ型を選ぶ際は、生地だけでなく「半衿付き」と「衣紋抜き付き」かどうかも確認しておきたいポイントです。

これらの仕様が備わっていると、購入後すぐに使いやすく、着付けもスムーズになります。

半衿付きの長襦袢スリップは、自分で半衿を縫い付ける手間がかかりません。

着物初心者にとって半衿付けは難しく感じやすい作業の一つなので、最初の一枚として選ぶなら、あらかじめ半衿が付いている商品のほうが気軽に始められます。

また、衣紋抜きが付いているタイプもおすすめです。

衣紋抜きとは、背中の紐を通すための布のことで、衣紋を抜いた状態を安定させやすくなります。

きれいな衿元を作りやすくなるため、着付けに慣れていない方ほど、その違いを実感しやすいです。

もちろん、着付けに慣れてくると、半衿を季節やコーディネートに合わせて付け替えたい場面も出てきます。

その場合は半衿を交換できる仕様かどうかも確認しておくと安心です。

購入時は価格だけで判断せず、半衿や衣紋抜きなど必要な機能が備わっているかまでチェックしておくと、長く使いやすい一枚を選べます。

筒袖・替え袖対応など用途で選ぶ

長襦袢スリップ型は、袖の仕様にも違いがあります。

見た目はよく似ていますが、「筒袖タイプ」と「替え袖対応タイプ」では使い勝手が大きく変わるため、購入前に確認しておきましょう。

筒袖タイプは袖丈が短く、袖口が筒状になっているシンプルな作りです。

価格が比較的手頃で動きやすく、浴衣や木綿着物、洗える着物など、普段着を気軽に楽しみたい方に向いています。

着付けも簡単なため、初心者が最初に選ぶ一枚としても人気があります。

一方、替え袖対応タイプは、着物に合わせて袖を付け替えられる仕様です。

着物の袖丈に合わせやすく、見た目も通常の長襦袢に近づけられるため、小紋や紬をはじめ、少しきちんとした装いにも対応しやすくなります。

また、季節やコーディネートに合わせて袖を替えられるため、一枚を長く着回したい方にもおすすめです。

どちらが優れているというわけではなく、どんな着物を着る機会が多いかによって適したタイプは異なります。

浴衣や普段着が中心なら筒袖タイプ、着物の種類に合わせて幅広く使いたいなら替え袖対応タイプを選ぶと、購入後の満足度も高まります。

長襦袢スリップ型はこんな人におすすめ

長襦袢スリップ型は便利な和装インナーですが、すべての方に必要というわけではありません。

着物を着る頻度や目的によって、通常の長襦袢やうそつき襦袢のほうが使いやすい場合もあります。

一方で、「着付けをもっと手軽にしたい」「普段着として着物を楽しみたい」という方にとっては、長襦袢スリップ型は大きな助けになるアイテムです。

自分の着物ライフに合っているかをイメージしながら選ぶことで、購入後の満足度も高くなります。

ここからは、特に長襦袢スリップ型がおすすめな人の特徴を3つに分けて紹介します。

着付け初心者

着物を着始めたばかりの方は、肌襦袢や裾よけ、長襦袢など、着付けの順番を覚えるだけでも大変です。

長襦袢スリップ型なら、一枚で着付けの準備ができるため、工程が少なくなり、着付けの負担を軽減できます。

着付けは「難しそう」「準備に時間がかかる」という印象を持たれがちですが、準備が簡単になるだけでも着物を着るハードルは大きく下がります。

まずは着物に慣れることを優先したい方にとって、長襦袢スリップ型は心強いアイテムといえるでしょう。

また、着物用の肌着には、上下が分かれたタイプだけでなく、上からかぶるだけで着られるワンピースタイプもあります。

着付けに自信がないうちは、こうした便利なアイテムを取り入れることも、着物を楽しむための一つの方法です。

普段着物を気軽に楽しみたい人

「着物は好きだけれど、準備が大変でなかなか袖を通せない」という方にも、長襦袢スリップ型はおすすめです。

着付けに必要な工程が減ることで、「今日は着物で出かけよう」と思ったときでも準備しやすくなり、着物を楽しむ機会が増えます。

特に、浴衣を着物風に着たいときや、木綿着物、洗える着物、小紋など、カジュアルな着物との相性は良好です。

自宅で洗える長襦袢スリップを選べば、お手入れまで含めて気軽に取り入れられるため、日常のお出かけや食事、ショッピングなどにも活躍します。

加藤咲季さんも、肌着はその時々に合わせて上手に使い分ければよいと述べています。

必ずしも昔ながらの組み合わせにこだわる必要はなく、着る着物や季節に合わせて快適なものを選ぶことが大切です。

着付けを難しく考えすぎず、自分が続けやすい方法を取り入れることで、着物はもっと身近なものになります。

暑さや洗濯の負担を減らしたい人

汗をかきやすい季節でも着物を楽しみたい方や、お手入れの手間をできるだけ減らしたい方にも、長襦袢スリップ型は適しています。

一般的な長襦袢は、肌襦袢や裾よけと組み合わせて着るため、洗濯するものが増えがちです。

長襦袢スリップ型なら一枚で役割を兼ねられるため、着付けだけでなく洗濯や片付けの負担も軽減できます。

自宅で洗える素材の商品を選べば、汗をかいた日でも気軽にお手入れしやすく、普段着として着物を楽しみたい方には大きなメリットになります。

また、暑い時期は重ね着が少ないだけでも快適さが変わります。

ただし、夏着物や薄物に合わせる場合は、透け感や衿の仕様にも注意が必要です。

加藤咲季さんも、夏は気温や着物に合わせて肌着を使い分けることや、ワンピース型のスリップを使用する場合は透け感に配慮することが大切だとしています。

着物を無理なく続けるためには、「着付けやお手入れを頑張ること」よりも、「続けやすい方法を選ぶこと」が重要です。

暑さや洗濯が負担になって着物を着る機会が減ってしまうなら、長襦袢スリップ型を取り入れることで、より気軽に着物のある暮らしを楽しめます。

まとめ

長襦袢スリップ型は、肌襦袢・裾よけ・長襦袢の役割を一枚で兼ねられる便利な和装インナーです。

着付けの工程が少なくなるため、着物初心者はもちろん、普段着として着物を楽しみたい方にも選ばれています。

一方で、すべてのシーンに適しているわけではありません。

浴衣や木綿着物、洗える着物、小紋などのカジュアルな装いには取り入れやすい反面、訪問着や留袖など格式が求められる場面では、通常の長襦袢を選んだほうが美しい着姿につながります。

また、商品によって素材や袖の仕様、半衿や衣紋抜きの有無などは異なります。

「人気だから」という理由だけで選ぶのではなく、自分が着る着物や着用シーンに合わせて選ぶことが、長く愛用するためのポイントです。

着物をもっと気軽に楽しみたい方や、着付けやお手入れの負担を減らしたい方は、長襦袢スリップ型を取り入れてみてはいかがでしょうか。

自分に合った一枚が見つかれば、着物はさらに身近なものになり、お出かけの機会も広がります。

加藤咲季
監修:加藤咲季
着付師・着付講師。
一般社団法人日本スレンダー着付け協会代表理事。
美容師から転身し、24歳で教室を開講。
のちにオンライン講座に切り替え、累計2000名以上を指導。
着姿の悩みをきっかけに「スレンダーに魅せる着付け術」を研究・体系化。現在はオンライン講座やアパレルブランド運営、SNSの発信を通じて着物の魅力を伝えている。
YouTube登録者は3.9万人、Instagramフォロワー1.8万人。

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