「帯揚げの結び方って、本結び以外にも種類があるの?」
「自分の着物や年齢感には、どれを選べばしっくりくるの?」
そんな疑問を感じていませんか。
着物を着る機会が増えてくると、帯まわりの印象を少し変えてみたくなる一方で、帯揚げは何となく結んでいるだけになりやすい部分です。
名前は聞いたことがあっても、それぞれの違い、向く場面、初心者でも取り入れやすいかどうかまでは整理しにくいものです。
この記事では、次の3点をわかりやすく解説します。
- 帯揚げの代表的な結び方の種類と、それぞれの印象の違い
- 小紋・紬・色無地に合わせやすい選び方
- 初心者でも整えやすい素材と、きれいに見せる基本の考え方
帯揚げの種類を知るだけでなく、「自分が普段よく着る着物にはどれが合うのか」までわかると、帯まわりの迷いはぐっと減ります。
さらに、結び方だけを増やすのではなく、扱いやすい素材や合わせやすい色まで押さえておくと、自己流の練習でも着姿が安定しやすくなります。
この記事では、基本の本結びを中心にしながら、一文字結びや入りく結びの特徴も整理し、大人の女性が日常のお出かけで取り入れやすい選び方まで取り上げていきます。
併せて「結び方の種類は知っても、結局きれいに見えない」という点にも触れながら、見た目と実用性の両方からわかりやすくまとめます。
こうした基本は以下の動画でも詳しく解説してますので、ぜひ参考にしてみてください。
Contents
帯揚げの結び方にはどんな種類がある?まずは全体像を知っておく

帯揚げは帯枕を包んで支える実用的な小物ですが、見える分量が少ないぶん、結び方の違いがそのまま着姿の印象に出やすい部分でもあります。
本結びのようにきちんとした雰囲気に見せる形もあれば、線をすっきり見せる結び方、やわらかくしゃれ感を出す見せ方もあります。
ただし、初心者の段階では、種類の名前だけを増やすよりも、それぞれがどんな印象につながるのかを整理して覚えるほうが実践的です。
種類が変わっても、土台になる考え方は同じです。
本結び|もっとも基本で失敗しにくい王道の結び方
本結びは、帯揚げの結び方の中でもっとも基本になる形です。
名古屋帯のお太鼓結びと相性がよく、着物を着始めたばかりの方でも取り入れやすいため、まずここを安定してできるようにしておくと、その後の応用にもつながります。
見た目はきちんと感があり、帯まわりが整って見えやすいのが特長です。
小紋、紬、色無地のように日常のお出かけで着る機会が多い着物にも合わせやすく、年齢を問わず使いやすい形として覚えておく価値があります。
本結びをきれいに見せるうえで大切なのは、結ぶ瞬間の器用さより、その前の準備です。
加藤咲季さんの動画【帯揚げの結び方 おまけつき】 では、脇からねじれないように広げ、三分の一、三分の一、最後に半分という流れで畳み、脇まで指をすっと通して整える手順が解説されています。
さらに【【決定版】帯揚げを綺麗にするポイントを超詳しく解説します】では、枕紐をしっかり下げて帯揚げを入れるスペースを作ることが、見た目の美しさにも苦しさの軽減にも直結すると説明しています。
基本の本結びは地味に見えて、実は着姿全体の完成度を左右する結び方です。
一文字結び|すっきり見えて帯まわりが軽やかに見える結び方
一文字結びは、結び目の存在感を抑え、横の線をすっきり見せやすい結び方として知られています。
本結びよりも帯まわりが軽く見えやすく、やわらかい印象よりは、整った印象やさっぱりした雰囲気を出したいときに向いています。
帯揚げの見せ方を少し変えるだけでも着姿の気分は変わるので、本結びに慣れてから次の一歩として気になる方が多い結び方です。
本結びの次に比較対象として挙げられることが多く、代表的な種類のひとつとして定着しています。
ただし、初心者が最初から一文字結びだけを目指すより、まずは本結びの土台を身につけておいたほうが結果的にきれいに仕上がります。
理由は、帯揚げはどの形でも、脇からねじれを取ること、結ぶ位置までを均一に畳むこと、帯の上で無理にいじりすぎないことが共通するからです。
動画【帯揚げの結び方 おまけつき】では、先端ではなく結ぶところまでがきれいならよいという考え方が丁寧に解説されており、この視点は一文字系のすっきりした見せ方にもそのまま通じます。
名称だけ先に覚えるより、まず整える技術を身につけてから選べるようになると、帯まわりの印象づくりがぐっと楽になります。
入りく結び|大人っぽく粋な印象を作りやすい結び方
入りく結びは、帯揚げをふっくら見せるというより、やや控えめにおさえながら、落ち着いた大人っぽさや粋な雰囲気を出しやすい結び方として扱われることが多い形です。
年齢を重ねた着こなしに似合いやすい、すっきりして見える、甘さが出すぎない、といった理由で好まれることがあります。
華やかさよりもこなれ感を大切にしたいときや、帯まわりを静かにまとめたいときに選択肢に入りやすい種類です。
普段着の着物でも、帯や小物の合わせ方しだいで雰囲気よくまとまります。
一方で、入りく結びのような応用的な見せ方も、土台が乱れているときれいに見えません。
加藤咲季さんは、帯揚げを整えるときの核心として、枕紐を下げてスペースを作ること、脇までしっかり畳むこと、縦に何度もいじるのではなく脇を入れて形を作ることを挙げています。
動画【【決定版】帯揚げを綺麗にするポイントを超詳しく解説します】で示されているこの考え方は、種類を問わず共通して大切なポイントです。
名称の違いに目が向きやすい部分ですが、実際には「どの結び方を選ぶか」と同じくらい、「どう整えるか」が見た目を左右します。
初心者が最初に覚えるなら本結びが最優先な理由

帯揚げの結び方にはいくつか種類がありますが、着物初心者が最初に力を入れるべきなのは、本結びを安定してきれいに見せられるようになることです。
理由は単純で、本結びは小紋・紬・色無地に名古屋帯のお太鼓結びという日常的な装いにもっともなじみやすく、応用の土台にもなるからです。
形そのものを増やすより先に、ねじれず、シワが寄りにくく、苦しく見えない本結びを身につけておくと、帯まわり全体の完成度がぐっと上がります。
この考え方は、動画【帯揚げの結び方 おまけつき】 で解説している「脇からねじれないように広げる」「3分の1、3分の1、最後に半分で畳む」「先端ではなく結ぶ位置までがきれいならよい」という基本にもつながります。
さらに、【【決定版】帯揚げを綺麗にするポイントを超詳しく解説します】 では、きれいに決まらない原因が結ぶ前の段階にあること、帯揚げを入れるスペース作りが重要であることも詳しく解説しています。
つまり、本結びはただの基本形ではなく、帯揚げを扱う考え方そのものを身につけるための最初の練習台です。
本結びが着物初心者に向いている理由
本結びが初心者向きなのは、見た目が整いやすく、着る場面を選びにくく、帯まわりの失敗が目立ちにくいからです。
一文字結びや入りく結びのように印象を変える楽しさもありますが、最初の段階では「どの形が素敵か」より、「自分で無理なく再現できるか」のほうが大切です。
本結びは基本形であるぶん、手順をくり返し練習しやすく、毎回の仕上がりを比べながら上達しやすい利点があります。
自己流で練習している方ほど、まず本結びを基準にしたほうが癖を修正しやすくなります。
加藤咲季さんの動画でも、本結びのような基本の帯揚げは、脇から広げて、幅を整えて、結ぶ位置までをきれいに畳むことが重要だと自然な流れで示されています(※)。
先端を細かくいじるのではなく、結ぶところまでが整っていれば十分だと解説しており、この考え方は初心者にとってとても実践的です。
細部を気にしすぎて手が止まるより、押さえるべき場所を明確にしたほうが仕上がりは安定します。
本結びは、着物を着るたびに練習できて、しかも日常着にそのまま使える、もっとも実用的な結び方です。
※参考動画:帯揚げの結び方 おまけつき
本結びをきれいに見せるコツ|シワ・ねじれ・枕紐の位置に注目
本結びをきれいに見せたいなら、結び目の形だけを見るのでは足りません。
実際に差が出るのは、その前の準備です。
帯揚げがシワっぽく見える、左右差が出る、なんとなくもたつくという悩みの多くは、結ぶ動作ではなく、脇からの広げ方や畳み方、帯枕の紐の位置でほぼ決まります。
ここを押さえるだけで、同じ本結びでも見違えるほど整って見えます。
初心者ほど、結ぶ技術より準備の精度を意識したほうが結果は安定します。
動画【【決定版】帯揚げを綺麗にするポイントを超詳しく解説します】 では、まず帯枕の紐をしっかり下げて、帯揚げを入れる隙間を作ることが大切だと解説しています。
そのうえで、脇からねじれないように広げ、脇まできれいに畳むこと、縦方向に何度もいじって形を作るのではなく、脇を入れて横の流れで整えることがポイントです。
また、【帯揚げの結び方 おまけつき】でも、3分の1、3分の1、最後に半分という畳み方と、半分にしたところへ指を入れて脇までスッと整える流れが解説されています。
きれいな本結びは、器用さより順番で決まります。
本結びで苦しくなるときに見直したいポイント
本結びそのものが苦しいのではなく、帯揚げを入れる前の状態や、選んでいる素材によって苦しさが強く出ていることがあります。
特に多いのは、帯枕の紐が高い位置にあって帯揚げを無理に押し込んでしまうケースです。
この状態だと胸の下に圧がかかりやすく、見た目ももたつきます。
もうひとつ見直したいのが素材です。
結び方は同じでも、生地の厚みや滑りやすさによって、苦しさも仕上がりも大きく変わります。
加藤咲季さんも、紐を下げないと帯揚げが入らず、胸まわりが苦しくなりやすいと述べています。
また、【帯揚げのレビュー*咲季のおすすめ*【着付師 咲季】】 では、初心者にはちりめんが結びやすく、リンズは滑りやすくシワが出やすいこと。
さらに絞りで本結びをすると結び目が大きくなってみぞおちに当たり、苦しさや痛みにつながりやすいことも解説しています。
本結びを快適に続けるには、手順だけでなく、体に無理が出にくい素材選びまで含めて見直すことが大切です。
帯揚げの結び方は着物・帯・年齢感でどう選ぶ?

帯揚げの結び方を選ぶときは、種類の名前だけで決めるのではなく、着物の格、帯の雰囲気、そして自分が目指したい印象まで合わせて考えることが大切です。
特に大人の女性は華やかさを足しすぎるよりも、帯まわりがすっきり見えて、無理なく着こなせるほうが着姿がきまります。
帯揚げは小さな面積ですが、色、素材、見せ方によって着姿の空気がかなり変わります。
だからこそ、結び方だけを増やすのではなく、どんな着物にどのくらいの存在感で合わせるかまで整理しておくと失敗が減ります。
結び方の選択は形だけの話ではなく、色と素材も含めた全体設計で考えるのが近道です。
小紋・紬・色無地に合わせやすい結び方の選び分け
小紋・紬・色無地は、同じ着物でも求められる雰囲気が少しずつ違います。
小紋は柄ゆきによってやわらかくも軽快にも見せられますし、紬は素朴さやしゃれ感が魅力です。
色無地はすっきり上品にまとめやすく、帯まわりの整い方がそのまま着姿の印象につながります。
こうした違いを考えると、初心者がまず合わせやすいのは、帯まわりを自然に整えやすい本結びです。
帯揚げだけが目立ちすぎず、着物や帯とのバランスを取りやすいからです。
特に名古屋帯のお太鼓結びでは、帯揚げが主張しすぎないほうが全体が上品に見えます。
加藤咲季さんの動画でも、帯揚げは派手な見せ方を優先するより、まず整っていることが大切だと受け取れる内容が多く、本結びの土台となる畳み方や整え方が丁寧に解説されています。
【帯揚げの結び方 おまけつき】では、脇からねじれないように広げ、3分の1、3分の1、最後に半分で畳んでいく流れが示されており、この基本があると小紋にも紬にも合わせやすい、すっきりした帯まわりが作れます。
また、【帯揚げの使える色、使えない色とは?【着付師 咲季】】では、着回しを重視するなら淡い色を2本ほど持つと便利だと解説しています。
結び方を変える前に、どの着物にもなじみやすい本結びと淡い色を組み合わせるほうが、日常の自装では実用的です。
30〜50代が取り入れやすい上品な見せ方
30〜50代の着物姿では、かわいらしさを前に出しすぎるより、清潔感があり、落ち着いて見えて、その人らしさが自然に出る帯まわりのほうが取り入れやすくなります。
その意味でも、帯揚げの結び方は複雑な形を競うより、きちんと整った本結びを中心に考えるのが安心です。
すっきり見せたいなら幅を控えめに整える、やわらかく見せたいなら素材をちりめんにする、帯締めで少しだけ変化をつける、といった調整のほうが大人の装いにはなじみやすくなります。
結び方の種類そのものより、どの程度の存在感で見せるかが印象を左右します。
加藤咲季さんはは、ショッキングピンクのような強い色はアンティーク着物には映える一方で、着回しの面では淡い色のほうが圧倒的に使いやすいと解説しています。
さらに、迷ったときは帯と同じような色にすると違和感が出にくく、帯揚げを目立たせすぎないぶん、帯締めでポイントを作るとまとまりやすい、という考え方も紹介しています(※)。
大人っぽく上品に見せたいときほど、帯揚げ単体で印象を作ろうとせず、帯と帯締めとのつながりで整えるほうがきれいです。
※参考動画:帯揚げの使える色、使えない色とは?【着付師 咲季
カジュアルなお出かけと少しきれいめな場面での使い分け
同じ本結びでも、合わせる着物や帯、小物の色によって印象はかなり変わります。
たとえば紬やカジュアルな小紋でお出かけする日は、帯揚げの存在感を少しやわらげて、着物や帯の柄を引き立てるようにまとめると自然です。
反対に、色無地やきれいめの小紋で少しかしこまった場面へ行くなら、帯まわりをよりすっきり整え、明るく品のある色を選ぶと清潔感が出ます。
ここでも、結び方を大きく変えるより、色と素材で調整したほうが失敗しにくく、初心者でも再現しやすい方法になります。
加藤咲季さんは、使い回しのしやすさという観点から、淡いピンク、淡いグレー、生成り寄りの白が便利だと解説しています。
とくにグレーや淡いローズ系はさまざまな色に合わせやすく、着物や帯の雰囲気を邪魔しにくい帯揚げとして扱われています。
普段のお出かけでは淡い色でなじませ、少し雰囲気を変えたい日は2色使える帯揚げで見せる色を調整する、といった発想も取り入れやすい方法です。
結び方だけでなく素材でも仕上がりは変わる

帯揚げは、同じ本結びでも素材が変わるだけで見た目も扱いやすさも大きく変わります。
結び方の練習をしているのに毎回仕上がりが安定しないときは、手順だけでなく、使っている帯揚げそのものを見直したほうが早く整うことがあります。
初心者の段階では、結び方の種類を増やすよりも、まず扱いやすい素材を選んで、シワが出にくく、結び目が大きくなりすぎない状態で練習することが大切です。
そうすると、帯揚げの幅の出し方や脇の整え方も確認しやすくなり、仕上がりの差が自分でわかるようになります。
この視点は、【帯揚げのレビュー*咲季のおすすめ*【着付師 咲季】】 で、帯揚げの種類としてリンズ・ちりめん・絞り・夏物の絽が紹介されている内容と重なります。
動画では、リンズは滑りやすく初心者には結びにくいこと、ちりめんはシワがつきにくく結びやすいこと、絞りを本結びにすると結び目が大きくなりやすいことが具体的に解説されています。
また、【【決定版】帯揚げを綺麗にするポイントを超詳しく解説します】でも、帯揚げは脇まできれいに畳めるかどうかが仕上がりを左右すると説明しており、素材の違いはこの「整えやすさ」に直結します。
ちりめん・リンズ・絞り・絽の違い
帯揚げの素材で代表的なのは、ちりめん、リンズ、絞り、そして夏向きの絽です。
この4つは見た目だけでなく、手ざわり、厚み、滑りやすさ、結んだときの印象までかなり違います。
リンズはつるっとした質感で上品に見えやすい一方、生地がすべりやすいため、幅をきれいに整えにくいと感じる方が少なくありません。
ちりめんは表面にほどよい凹凸があり、指に引っかかりが出るぶん形を作りやすく、初心者でも扱いやすい素材です。
絞りはやわらかく立体感がありますが、結び目に厚みが出やすく、結び方との相性を考える必要があります。
絽は透け感がある夏向けの素材で、見た目の涼しさが出しやすいのが特長です。
素材の名前だけを覚えるより、「滑りやすいのか」「形を保ちやすいのか」という視点で理解したほうが、練習用にどれを選ぶか判断しやすくなります。
帯揚げ選びは見た目の好みだけでなく、手の動きに合うかどうかまで含めて考えるのが大切です。
初心者に向いている帯揚げと避けたい選び方
初心者にもっとも向いているのは、結びやすく、シワが目立ちにくく、形を整えやすい帯揚げです。
この条件に当てはまりやすいのが、ちりめんです。
はじめのうちは、見た目の華やかさや珍しさよりも、自分の手で再現しやすい素材を選んだほうが練習の質が上がります。
帯揚げは細い差でも見た目に出やすい小物なので、滑って思う場所に留まらない素材だと、それだけで難易度が上がってしまいます。
素材選びの段階で難しいものを避けることは、手抜きではなく合理的な準備です。
まずちりめんで本結びを安定させ、そのあとにリンズやほかの素材へ広げていく流れのほうが、上達もしやすく、失敗の原因も切り分けやすくなります。
絞りの帯揚げを本結びで使うときの注意点
絞りの帯揚げは、ふんわりした質感や立体感が魅力ですが、本結びとの組み合わせでは注意したい点があります。
もっとも大きいのは、結び目に厚みが出やすいことです。
見た目にボリュームが出るぶん、みぞおちあたりに当たりやすくなり、長時間着ていると苦しさや痛みにつながることがあります。
華やかで可愛らしい印象はありますが、初心者が「なんだか苦しい」「帯まわりが収まらない」と感じているとき、その原因が結び方そのものではなく、絞りの帯揚げにあるケースもあります。
この点については、【帯揚げのレビュー*咲季のおすすめ*【着付師 咲季】】で具体的に解説しています。
絞りで本結びをすると結び目がぼこっと大きくなり、それがみぞおちに食い込んで苦しい、痛いという状態になりやすいため、あまりおすすめできません。
さらに、帯揚げをきれいに見せるには、そもそも帯揚げを入れるスペースをしっかり作ることが大切です。
厚みのある絞りを使うときほど、このスペース不足が苦しさにつながりやすくなります。
絞り自体が悪いのではなく、本結びとの相性、体型、締め心地を含めて選ぶようにしましょう。
帯揚げの色選びまで整えると結び方がもっと生きる

帯揚げは結び方だけで印象が決まるわけではなく、どの色を選ぶかで帯まわり全体の見え方が大きく変わります。
同じ本結びでも、色がなじんでいれば落ち着いて見えますし、反対に色だけが浮くと、形が整っていてもどこかちぐはぐに感じやすくなります。
とくに着物を着始めたばかりの時期は、結び方の種類を増やすことより、失敗しにくい色を知っておくほうが実用的です。
帯揚げの色が安定すると、手持ちの着物や帯に合わせやすくなり、毎回のコーディネートがぐっと組み立てやすくなります。
この考え方は、【帯揚げの使える色、使えない色とは?【着付師 咲季】】で具体的に解説しています。
使い回ししやすい色は薄いピンク、グレー、生成り寄りの白。
真っ白はかなりフォーマル寄りになるため、ふだん使いなら生成りの白のほうが便利です。
また、色選びに迷ったときは帯と同じ感じの色にすると違和感が出にくく、帯揚げを目立たせないぶん帯締めでポイントを作るとまとめやすいです。
使い回ししやすい帯揚げの色
使い回しを重視するなら、まず揃えたいのは淡い色です。
とくに薄いピンク、淡いグレー、生成り寄りの白は、着物や帯の色を邪魔しにくく、ふだんの小紋や紬、色無地にもなじみやすい色として使いやすさがあります。
帯揚げは面積が小さいので、色を冒険しすぎるより、まずは自然につながる色を持っておくほうが、着姿全体が整って見えます。
しかも淡い色は、かわいらしく見せるというより、清潔感ややわらかさを出しやすいのも利点です。
大人の女性が自装で着物を楽しむ場面では、こうした「なじみながら印象をよくする色」がとても役立ちます。
加藤咲季さんも、実際によく使う帯揚げとして、薄いピンクとグレーを挙げており、薄い色を2本ほど持っておくとかなり着回しがきくと述べています。
さらに、夏物として紹介されている生成り寄りの白も「何にでも合う」色として紹介しています。
真っ白はかなりフォーマルっぽくなるため、日常の装いでは生成りのほうが使いやすいです。
色を増やす前に、まず淡いピンク系とグレー系、あるいは生成り系を揃えると、帯揚げの結び方そのものも自然に見えやすくなります。
色が落ち着いていると、本結びのきれいさもきちんと伝わります。
着物初心者が最初の数本を選ぶなら何色が便利か
初心者が最初に何本か選ぶなら、まずは「たくさんの着物に合わせやすいか」を基準にするのが失敗しにくい方法です。
華やかな色や個性の強い色は魅力がありますが、出番が限られやすく、結局いつも同じものばかり手に取ることになりがちです。
その点、薄いピンク、グレー、生成り寄りの白は、色数の多い着物にも、落ち着いた帯にもつなぎやすく、着回しの土台になります。
最初の数本は、結び方の違いを楽しむためというより、「どんな日でも迷いにくい組み合わせを作るための道具」として考えるほうが実践的です。
初心者にとって便利なのは「特別な1本」ではなく、「何度でも使いたくなる薄い色」です。
結び方を覚える途中でも色の失敗が起こりにくいため、練習のハードルも下がります。
結び方の印象を引き立てる色合わせの考え方
帯揚げの色合わせで迷ったときは、難しく考えすぎないことが大切です。
着物の柄の中から一色拾う方法もありますが、初心者には判断が難しく感じることがあります。
そんなときに使いやすい考え方が、帯と近い色でまとめる方法です。
帯と同系色の帯揚げにすると、帯揚げだけが浮かず、結び方の形も自然に見えます。
そのぶん、帯締めに少しだけ色のアクセントを入れると、帯まわり全体にメリハリが出ます。
結び方を主役にしたいときほど、色は引き算で考えたほうが上品にまとまります。
また、加藤咲季さんは動画【2色使える帯揚げの結び方】で、2色に分かれた帯揚げは1色だけ見せる、両方見せるなど3通りの楽しみ方ができると解説しています。
色合わせに少し慣れてきたあとに取り入れやすい選択肢です。
まずは帯になじむ淡い色で本結びを安定させ、その次の段階で2色使いの帯揚げを楽しむ流れにすると、色も結び方も無理なく広げられます。
まとめ
帯揚げの結び方には本結び、一文字結び、入りく結びなどいくつかの種類がありますが、着物初心者が最初に優先したいのは、本結びをきれいに整えられるようになることです。
小紋・紬・色無地に名古屋帯のお太鼓結びを合わせる日常の装いでは、結び方を増やすことよりも、ねじれず、シワが少なく、苦しく見えない帯まわりを作れることのほうが着姿を美しく見せます。
さらに、帯揚げ選びでは結び方だけでなく、素材と色も同じくらい重要です。
初心者には結びやすくシワが出にくいちりめんが扱いやすく、色は薄いピンクや淡いグレー、生成り寄りの白のようななじみやすいものから揃えると、手持ちの着物や帯に合わせやすくなります。
まずは本結びを軸に、扱いやすい素材と使いやすい色を選ぶこと。
そこから一文字結びや入りく結びへ広げていくと、無理なく帯まわりのおしゃれを楽しめるようになります。
着付師・着付講師。
一般社団法人日本スレンダー着付け協会代表理事。
美容師から転身し、24歳で教室を開講。
のちにオンライン講座に切り替え、累計2000名以上を指導。
着姿の悩みをきっかけに「スレンダーに魅せる着付け術」を研究・体系化。現在はオンライン講座やアパレルブランド運営、SNSの発信を通じて着物の魅力を伝えている。
YouTube登録者は3.9万人、Instagramフォロワー1.8万人。
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