「冬の着物って寒そう…でもコートまでは大げさかな?」
そんなふうに感じていませんか?
着物でのお出かけが増える12月〜2月。
初詣や観劇、街歩きなど、冬場の和装では防寒と見た目のバランスに悩む方が少なくありません。
特にコートを用意できない場合、
「ストール(ショール)だけで寒さをしのげるのか」「マナー違反にならないのか」
が気になるポイントです。
この記事では、以下のような疑問に丁寧にお応えします。
- 和装にストールを合わせても大丈夫?防寒になる?
- どんな素材や色・サイズが着物に合う?
- 屋内での扱いやフォーマルな場でのマナーは?
さらに、ストールなしでも寒さを乗り切る工夫や、着物を崩さない着こなし術も紹介します。
防寒とマナー、どちらも大切にしたい大人の和装。野暮ったくならず、スマートな冬支度のヒントをお届けします。
Contents
冬の和装にストール(ショール)を使う3つの理由

着物を着る際に、寒さをどうしのぐかは冬場の大きな悩みの一つです。
コートを用意するのが難しい、もしくは洋装っぽくなるのが気になるという方には、ストールやショールが手軽な防寒具として活躍します。
見た目を損なわず、着姿にも華やかさを添えてくれる便利アイテムですが、ただ羽織ればいいというわけではありません。
和装との相性を考えた使い方を知ることで、見た目も快適さもワンランクアップします。
ここでは、なぜストールが冬の和装におすすめなのか、その理由を具体的に見ていきましょう。
首元・肩まわりを温めて体感温度が上がる理由
着物は首元から胸元、肩にかけて開きが多く、特に冬場は冷えを感じやすい構造です。
ストールをふんわりと肩から掛けることで、この冷えやすい部分をカバーできます。
寒さ対策は「首・手首・足首」の3点を押さえるのが基本。中でも首元を覆うだけで、体感温度は大きく変わります。
特にウールやカシミアなど保温性に優れた素材のストールは、薄手でも十分な暖かさがあり、着膨れすることなくスッキリとした着姿を保てます。
風の強い日や外での待ち時間が長い場面では、しっかり巻いて首を守ることで快適さが増すでしょう。
帯付き状態でも軽やかに防寒できる工夫
和装コートを羽織る場合、帯の上から着るためにゆとりのあるサイズが必要になりますが、ストールなら帯の上に軽く掛けるだけで済みます。
着脱も簡単で、脱ぎ着の際に帯が崩れる心配もありません。
特に初詣や食事会など、屋外と屋内を行き来するシーンでは、「すぐに外せてすぐ羽織れる」というストールの扱いやすさが重宝します。
加藤咲季さんも動画内で、コートほどかしこまらず、さっと羽織って使えるストールの利便性を語っています。
参考動画:着物でのお出かけに必要なものとは?
着物の見た目を崩さない防寒アクセントとしての役割
ストールは防寒具でありながら、コーディネートのアクセントとしても活躍します。
特に淡色やグレーがかった色味、控えめな柄のものを選べば、着物の美しさを引き立てつつ、上品に馴染みます。
着物姿の印象は、首元と肩まわりで大きく変わります。
ストールを使えば、季節感や華やかさを簡単にプラスできるため、防寒とおしゃれを両立できます。
和装に合わせる際は、たっぷりとしたボリュームよりも、すっきりとまとまるサイズ感が好相性です。
このように、ストールはただの防寒アイテムではなく、和装の品格を保ちながら冷えを防ぐ心強い味方といえます。
ストールの選び方|素材・サイズ・色で差が出るポイント

「ストール」と一口に言っても、その素材や大きさ、デザインは実にさまざま。
冬の和装に合わせるとなると、見た目だけでなく機能性やTPOとの相性も重視したいところです。
ストールを選ぶ際には、単に「おしゃれ」だけではなく、「防寒になるか」「着物を邪魔しないか」「場所にふさわしいか」を軸に選ぶことが大切です。
ここでは、冬の着物に合わせやすいストールを選ぶための基準を、素材・サイズ・色柄の3つに分けて詳しく見ていきましょう。
素材(ウール・カシミア・ファー)の違いと効果
ストール選びで最も重要な要素の一つが素材です。防寒性や肌触り、見た目の印象が大きく変わります。
最も定番なのはウール素材。保温性が高く、厚すぎないタイプを選べば着姿を邪魔しません。
上質なウールは肌当たりもやさしく、長時間の外出でも快適に過ごせます。
カシミアはさらに柔らかく、軽くて温かいのが特徴です。
特別感のある風合いがあるため、観劇や食事会などややフォーマルな場面にも適しています。
ファー素材は一見華やかで冬らしい雰囲気を演出できますが、着物に合わせる場合は注意が必要です。
加藤咲季さんも動画で「毛が着物に付きやすい」「フォーマルすぎる印象になりやすい」といった懸念を挙げており、使用シーンを選ぶ必要があります。
参考動画:着物でのお出かけに必要なものとは?
大判・中判・薄手などサイズ別の使い勝手
サイズ選びも着物にストールを合わせる上で見落とせないポイントです。
特に着物はボリュームのある服装ではないため、過度に大きいストールは着膨れの原因になります。
大判ストールは肩からしっかり包めるため防寒性は高いですが、分厚く巻くと帯周りがもたつくこともあります。
適度に薄手で柔らかく、動きに合わせてなじむタイプを選ぶのがベストです。
中判サイズであれば、羽織る・巻くのどちらも可能で使い勝手がよく、寒さに応じて調整しやすくなります。
反対に、薄手すぎるストールは屋外では頼りないため、暖かさを確保できる厚みは必要です。
加藤咲季さんは「さっと脱ぎ着できるものがいい」「大荷物になるものは避けたい」といった考え方も語っており、サイズ感と持ち運びやすさのバランスが大切だとわかります。
着物コーデに合わせる色と柄の選び方
色や柄は、コーディネート全体の印象を左右します。
洋装の感覚で鮮やかな色を選ぶと、着物との調和が取れず浮いてしまうことがあります。
冬の和装におすすめなのは、白・アイボリー・淡いグレーなどの中間色や、ベージュ・銀鼠(ぎんねず)といった落ち着いた色味。
これらはどんな着物にも馴染みやすく、フォーマルにもカジュアルにも対応可能です。
柄は無地か、ごく控えめな模様がベター。
特にフォーマルな場では華美すぎないものが求められるため、装飾性の高いフリンジやビビッドカラーは避ける方が無難です。
派手さよりも品のよさを重視することで、場にふさわしく、かつおしゃれな和装スタイルが完成します。
TPO別ストール活用テクニック(カジュアル〜フォーマル)

ストールは防寒具として便利な一方、使用シーンを間違えると着物の品格を損ねてしまうことがあります。
和装にはTPO(時間・場所・場面)に応じた服装マナーが求められるため、ストールの使い方にも配慮が必要です。
ここでは、代表的な冬の外出シーンを例に、どのようにストールを取り入れるべきか、また避けたい使い方について具体的に紹介します。
初詣・街歩き・食事会の防寒スタイル
初詣や街歩き、友人とのカジュアルな食事会では、防寒を最優先に考えて構いません。
大判のストールを肩に羽織る、首に巻くといった使い方で冷えから体を守りましょう。
このような場では、色や素材にこだわりすぎず、自分が快適に過ごせることを重視して問題ありません。
ただし、着物の柄との調和には注意が必要です。
無地やグラデーションなど、シンプルで上品なデザインを選ぶと失敗が少なくなります。
ストールの巻き方も、何重にも巻くより、肩にふわりとかけるように使うことで帯周りがもたつかず、着姿を崩す心配が減ります。
加藤咲季さんの動画でも、「帯の形が崩れると着姿全体がだらしなく見える」との指摘があるため、巻きすぎには注意しましょう。
参考動画:着物でのお出かけに必要なものとは?
観劇・軽い式典での見せ方と注意点
観劇や式典など、ややフォーマルなシーンでは、ストールの「外見の上品さ」と「扱いの丁寧さ」が求められます。
会場に入る際には、入口でストールを外すのが基本的なマナーです。
外したストールを雑に抱えたり、椅子に放ると、周囲からの印象が悪くなります。
たたみ方や置き方にも気を配りましょう。
羽織や道中着と違って、ストールには袖がない分、スマートにたたみやすいという利点があります。
素材が柔らかいものなら、折りたたんで膝にかけるだけでも上品に見せられます。
素材はカシミアや薄手のウールが理想的です。
色も落ち着いたベージュや淡いグレー、品のある白などが好まれます。華美すぎるファーや原色系は避けたほうが無難です。
フォーマルシーンではどう使う?上品さをキープするコツ
結婚式の受付や卒園式など、明確にフォーマルな場では、ストールの使用には一層の注意が必要です。
本来、こうした場では道中着や和装コートを選ぶのが基本ですが、代替としてストールを使う場合は、「一時的な防寒具」として徹底する必要があります。
屋内に入る前に必ず外し、会場内では着物本来の姿を見せるのがマナーです。
ストールはあくまで移動時の補助と考え、着こなしの主役にはしないのが理想です。
加藤咲季さんの教えにもある通り、場の空気を読む力は和装の美しさに直結します。
防寒と美意識の両立には、相手や場への敬意を忘れない配慮が不可欠です。
室内での扱い・マナー|ストールはどうすべき?

冬の外出では頼もしい防寒具であるストールですが、室内に入ったあとの扱い方を間違えると、周囲に違和感を与える原因になります。
着物には「場に応じて身なりを整える」という美意識があるため、ストールも和装の一部として丁寧に扱うことが求められます。
ここでは、室内でのマナーを踏まえたストールの扱い方を、シーン別に整理してご紹介します。
屋外・屋内の境目と正しい所作
ストールを外すタイミングとして基本となるのは、「屋内に入る直前」です。
玄関やロビーなど、人目のある場所では特に慎重に行動しましょう。
脱ぐ所作はできるだけ静かに、袖のないストールでも大きく振り払うような動きは避けるべきです。
加藤咲季さんが羽織やコートの脱ぎ方を解説する動画でも、「バサバサしない」「静かに畳む」という所作の大切さが語られています。
ストールでも同様に、品よく動くことが着物姿の印象を高めてくれます。
参考動画:着物コートの脱ぎ方
フォーマルで避けるべき使い方・見た目の注意
結婚式や式典の場では、ストールを羽織ったままでいるのはマナー違反にあたります。
屋内では必ず外し、控室や着席前にさりげなくたたんでおくのが基本です。
見た目の面でも、ファーやラメ入りのストールは着物の格と合わない場合があります。
特に留袖や訪問着などのフォーマル着物に合わせる際は、装飾が控えめで上質な素材に限定し、華美になりすぎないよう注意しましょう。
ストールの存在感が強すぎると、着物本来の品格や柄の美しさを損なうことにもつながります。
フォーマルな場では、あくまで「移動中の防寒用アイテム」として控えめに扱うことが望まれます。
外した後のスマートな持ち方・所作
ストールを外したあとも、持ち方や置き方に気を配ることで、洗練された印象を保てます。
例えば、椅子に座るときには膝に静かにかける、控え室では椅子の背に軽く掛けるなど、清潔感と丁寧さが感じられる扱いが理想的です。
バッグに収納する場合も、ぐしゃっと丸めるのではなく軽く畳んでからしまうようにします。
素材によってはシワがつきやすいものもあるため、小さめの布袋などを用意しておくとよりスマートに扱えます。
加藤咲季さんは動画内でも「周囲に迷惑をかけない動き方」や「着物の扱いも含めてマナー」といった意識を繰り返し説いています。
ストールの扱いもその延長線上にあるものとして、丁寧に心がけたいポイントです。
ストールなしで寒さ対策するコツ(+併用アイテム)

ストールは便利な防寒アイテムですが、場合によっては「着崩れが心配」「動きづらい」「荷物になりたくない」と感じることもあるでしょう。
そんなときは、ストールに頼らなくても快適に過ごせる工夫を知っておくと安心です。
この章では、和装における内側からの寒さ対策や、ストールと併用できる防寒アイテムを紹介します。
動きやすさと品の良さを保ちながら、寒い季節を快適に乗り切るヒントをご覧ください。
インナー・足元・手元の防寒の工夫
冬の寒さは外からだけでなく、体の芯から感じるもの。
ストールを使わない場合、まず見直したいのは「内側」の対策です。
肌着やインナーには、暖かさと着姿の美しさの両立が求められます。
加藤咲季さんの動画でも紹介されているように、和装には半袖タイプのインナーが推奨されています。
袖口からインナーが見えにくく、脇が露出しない設計になっているものが理想です。
足元には、五本指タイプの足袋インナーや裏起毛の足袋を取り入れることで冷えを軽減できます。
さらに足首からふくらはぎまでを覆うレッグウォーマーを足袋の下に仕込むのもおすすめです。
手元が冷えやすい方は、荷物を持たない時間だけ手袋を使用しても構いません。
屋内に入ったら外すことを忘れずに。
参考動画:肌着の種類
道中着・羽織との組み合わせ
ストールの代わりに、道中着や羽織を活用するのも効果的です。
加藤咲季さんは動画内で、コートを脱ぐ際のマナーや所作についても丁寧に解説しており、「バサバサ脱がない」「丁寧にたたむ」などの意識が重要であると説いています。
羽織はややカジュアルなアイテムですが、街歩きや観劇などには最適です。
袖があり風を防げるため、ストールよりも防寒性に優れる場面もあります。
また、羽織を着た上からストールを掛けると、風よけと体温キープの両方をカバーできます。
特に風の強い日や、長時間の外出にはこの重ね技が活躍します。
参考動画:羽織のスマートな脱ぎ方とたたみ方
列車移動・待ち時間を快適にするアイテム紹介
移動中や屋外での待ち時間に冷えを感じる方には、使い捨てカイロの活用も効果的です。
特に腰や背中に貼るタイプのカイロは、着物の中でも目立たず体をしっかり温めてくれます。
小さな湯たんぽやポケットウォーマーをバッグに忍ばせておけば、手を温めるだけでなく、膝掛け代わりにもなります。
こうしたアイテムはストールが使えない場面での補助役として重宝します。
また、寒さが厳しい日には、外出先で温かい飲み物を確保できるよう、保温ボトルを携帯するのも一案です。
着物姿でコンビニに入るのが気になる方にとっては、事前準備が快適さを左右する鍵になります。
まとめ
冬の和装におけるストールの使い方には、防寒性と見た目の美しさ、そしてマナーのバランスが求められます。
コートを持たずにお出かけする場合でも、ストールを上手に活用すれば、寒さから体を守りつつ、着物の品格を損なわずに過ごすことが可能です。
素材やサイズ、色柄を選ぶポイントを押さえれば、着姿に調和しながら効果的に防寒できます。
また、TPOに応じた使い分けや、室内での扱いにも気を配ることで、和装の美しさが一層引き立ちます。
さらに、ストールに頼らずに寒さを防ぐ工夫として、インナーの見直しや足元・道中着の活用、カイロや保温グッズの持参など、内側からの防寒術も充実しています。
「防寒」と「美意識」を両立させることで、冬のお出かけがより楽しく、自信に満ちたものになるはずです。
ストールを味方につけて、あたたかく凛とした和装時間をお楽しみください。
着付師・着付講師。
一般社団法人日本スレンダー着付け協会代表理事。
美容師から転身し、24歳で教室を開講。
のちにオンライン講座に切り替え、累計2000名以上を指導。
着姿の悩みをきっかけに「スレンダーに魅せる着付け術」を研究・体系化。現在はオンライン講座やアパレルブランド運営、SNSの発信を通じて着物の魅力を伝えている。
YouTube登録者は3.9万人、Instagramフォロワー1.8万人。
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