「お宮参りに着物で行って大丈夫?」
「母親は訪問着でいいの?」
「赤ちゃんより目立ってしまわない?」
こんなふうに不安になっていませんか。
はじめてのお宮参りは、赤ちゃんの祝い着だけでなく、母親自身の装いや家族全体の服装バランスまで気になりやすい行事です。
とくに着物を選ぶ場合は、華やかさと礼儀のちょうどいい線が見えにくく、準備の手が止まりがちになります。
この記事でわかることは、次の3つです。
- お宮参りで母親が着ても失礼になりにくい着物の種類
- 赤ちゃんを主役に見せるための色柄・格の考え方
- 夫・祖父母まで含めた服装バランスの整え方
お宮参りの着物マナーは、細かなルールを丸暗記するよりも、まず「主役は赤ちゃん」「母親は上品に寄り添う」という軸で考えると整理しやすくなります。
訪問着を選んでも問題ないのか、祖母と格がぶつからないようにするにはどう考えればいいのか、産後の体調をふまえて無理なく準備するにはどうすればよいのか。
本記事では、その迷いを順番にほどきながら、失礼なく、写真にも残しやすい装いの整え方をわかりやすく解説していきます。
なお、装いの考え方は、**「主役は子どもであり、母親が目立ちすぎないこと」**という軸をもとに組み立てています。
これは、七五三の母親の装いについて解説した加藤咲季さん動画でも共通する考え方です(※)。
※参考動画:七五三の時の母親の装い*超基本*【着付師 咲季】
Contents
お宮参りの着物マナー|まず知っておきたい基本ルール

お宮参りの装いを考えるとき、最初に押さえたいのは「着物か洋服か」ではなく、「何のための行事か」という軸です。
お宮参りは、赤ちゃんの誕生と健やかな成長を祈る大切な節目であり、母親が主役になる場ではありません。
だからこそ、母親の装いは華やかさよりも、赤ちゃんをきちんと引き立てる上品さが中心になります。
着物を選ぶ場合も、ただ格式が高ければよいわけではなく、家族全体の服装に無理なくなじみ、神社という場にふさわしい清潔感があるかどうかが大切です。
お宮参りの主役は赤ちゃん|服装は「赤ちゃんを引き立てる」が基本
お宮参りの服装マナーでいちばん大切なのは、赤ちゃんが主役だと見てすぐに伝わる装いに整えることです。
母親が豪華すぎる着物や強い色柄を選んでしまうと、祝いの場としての華やかさは出ても、視線の中心が母親に寄りやすくなります。
それでは本来の主旨から少し離れてしまいます。
加藤咲季さんは行事の装いについて、「お母さんは主役ではない」「一番ギラギラした目立つ格好はふさわしくない」という考え方を示しています。
母親の着物は色無地、付け下げ、江戸小紋などの控えめで品のあるものが基本とされています。
また、合わせる帯も強く主張するものではなく、きれいめで落ち着いた雰囲気にまとめるのが自然です。
最近は訪問着を着る母親も多く、訪問着そのものは問題ないとしつつも、あくまで「子どもが主役だとわかる格好」が望ましいと解説しています。
お宮参りでもこの考え方をそのまま当てはめると、着物の格だけに振り回されず、上品で控えめな華やかさを目安に選びやすくなります。
着物でも洋装でもOK|お宮参りの服装の基本ルール
お宮参りでは、母親が必ず着物でなければならないわけではありません。
大事なのは、神社にお参りする場にふさわしい清潔感があり、家族の服装に統一感があることです。
着物を選ぶなら、フォーマルの場に向く装いとして整える意識が欠かせません。
加藤咲季さんの動画でも、行事やフォーマルの場では「しっかりとした格好をするのが望ましい」とされ、白足袋を合わせるなど、きちんと感を出すことの重要性が語られています(※)。
また、普段着感の強い着方ではなく、背筋が伸びるような端正な装いを意識することも大切です。
一方で、産後まもない時期は体調や授乳の都合が大きく関わります。
無理をして着物にこだわるより、母親が安心して赤ちゃんのお世話をしやすい服装を選ぶほうが、お宮参り全体を穏やかに進めやすくなります。
つまり判断基準は、「着物か洋装か」そのものではなく、「主役である赤ちゃんを引き立てながら、家族として礼を尽くせるか」です。
この軸があれば、着物を選ぶ場合も洋装を選ぶ場合も、マナーから大きく外れることはありません。
※参考動画:七五三の時の母親の装い*超基本*【着付師 咲季】
お宮参りで母親が着る着物|訪問着・色無地の選び方

お宮参りで母親の着物を考えるとき、多くの方が最初に迷うのは「何を着れば失礼にならないのか」という一点です。
けれども実際は、着物の名前だけで正解を決めるより、
・赤ちゃんが主役と伝わるか
・神社という場にふさわしいか
・家族全体の服装と釣り合っているか
という3つの軸で見たほうが判断しやすくなります。
目立ちすぎないこと、控えめで品よく整えること、フォーマルとしての意識を持つことが大切です。
お宮参りでも同じで、豪華さを競う必要はありません。
無理に格を上げるより、落ち着いた華やかさで赤ちゃんを引き立てる着物を選ぶことが、いちばん失敗しにくい考え方です。
母親の着物は「訪問着・付け下げ・色無地」が一般的
母親の着物として考えやすいのは、訪問着、付け下げ、色無地の3つです。
加藤咲季さんの動画では、子どもが主役になる行事で母親が着る装いとして、色無地、付け下げ、江戸小紋などが挙げられており、そこに袋帯を合わせ、帯はギラギラしすぎない控えめできれいめのものがよいと解説しています(※)。
大切なのは、格式だけを追いかけることではなく、母親の装いが祝いの場に自然になじむことです。
上品にまとまる色無地は、落ち着いた印象を作りやすく、初心者でも失敗しにくい一枚です。
付け下げはほどよい華やかさがあり、写真映えと品のよさを両立しやすい着物として選びやすくなります。
訪問着は柄が入り華やかさも出ますが、最近は行事で着る母親も多く、特別に外れた選択ではありません。
どれを選ぶにしても、赤ちゃんより前に出ないこと、家族の服装と並んだときに浮かないこと、その2点を基準に見れば判断しやすくなります。
※参考動画:七五三の時の母親の装い*超基本*【着付師 咲季】
黒留袖は着るべき?最近のお宮参りの着物事情
「お祝いの席だから黒留袖のほうが正しいのでは」と考える方もいますが、母親のお宮参りの装いとしては、必ず黒留袖でなければならないわけではありません。
加藤咲季さんの動画でも、行事の母親の装いとしては色無地や付け下げ、江戸小紋などを挙げたうえで、最近は訪問着を着る母親が多く、訪問着を着るのはまったく問題ないとしています(※)。
これは、現代の暮らしの中で一式そろえている人が限られ、母親や祖母から受け継いだ着物も訪問着が多いという現実をふまえた考え方です。
つまり、昔ながらの格式だけで線を引くより、今の家族の事情や持ち物の範囲の中で、無理なくきちんと見える着物を選ぶほうが実際的です。
黒留袖は格が高く、場によってはかえって重たく見えやすいため、お宮参りでは「絶対に黒留袖」と考える必要はありません。
むしろ、母親が赤ちゃんに寄り添う装いとしては、訪問着や色無地のほうが今の感覚になじみやすく、写真全体もやわらかく整います。
※参考動画:七五三の時の母親の装い*超基本*【着付師 咲季】
赤ちゃんより目立たない着物の色・柄の選び方
着物の種類が決まっても、色と柄の選び方を誤ると、全体の印象は大きく変わります。
加藤咲季さんの動画では、母親の装いとして薄い色、ペールトーン、淡い色が使いやすいとしてており、色無地や付け下げなどを着るなら、紋がついているとよりフォーマル感が整うとも解説しています(※)。
お宮参りでも、この考え方はそのまま活かせます。
たとえば、やさしいベージュ、淡いグレー、薄藤、やわらかな水色などは、赤ちゃんの祝い着や家族写真の中で悪目立ちしにくく、品のよさも出しやすい色です。
反対に、強いコントラストの柄、金彩が目立つもの、遠くから見ても華やかさが勝つ着物は、主役との距離感が近いお宮参りでは少し強く映ることがあります。
帯も同じで、豪華絢爛に寄せるより、控えめできれいめにまとめたほうが全体の完成度は上がります。
着物だけで判断せず、祝い着を抱いた姿、夫のスーツ、祖父母の装いまで並べて想像すると、ちょうどよい華やかさが見えやすくなります。
※参考動画:七五三の時の母親の装い*超基本*【着付師 咲季】
祖父母・父親との服装バランス|格を合わせるマナー

お宮参りの服装で見落としやすいのが、母親の着物そのものよりも、家族全体で並んだときのバランスです。
母親だけがきれいに整っていても、父親が普段の仕事着に近い装いだったり、祖父母だけが大礼装だったりすると、写真全体の印象がちぐはぐになってしまいます。
行事の装いについては、「母親は主役ではなく、子どもが主役だとわかる格好が望ましい」という考え方が軸になります。
目立ちすぎないこと、清楚でフォーマル感のある装いを意識すること、地域や家庭の風習があればそちらを優先しましょう。
お宮参りでもこの考え方は同じで、家族それぞれが自分だけを整えるのではなく、赤ちゃんを中心に格をそろえることが、失礼のない装いにつながります。
父親はスーツが基本|色とフォーマル度の考え方
父親の服装は、母親の着物に比べると軽く考えられがちですが、実際は家族全体の印象を支える大事な役割があります。
お宮参りでは、パパは礼服やスーツを着用するのが一般的で、赤ちゃんとママの服装に格を合わせることがポイントとされています。
近年は、ブラックスーツやビジネススーツに白や淡い色のネクタイを合わせる方が多く、きちんと感を出しながら、母親や赤ちゃんより前に出すぎない整え方が主流です。
ここで意識したいのは、「スーツなら何でもよい」とは考えないことです。
ヨレのある仕事用スーツ、強い光沢のあるネクタイ、派手な色柄のシャツは、お祝いの場でも神社参拝でも浮きやすくなります。
母親がやわらかな色の訪問着や色無地を選ぶなら、父親は黒、濃紺、チャコールグレーなど落ち着いた色味のスーツで受けると、写真全体が安定します。
赤ちゃんが祝い着でしっかり華やかになるぶん、父親は引き算の装いに寄せたほうがまとまりやすいのです。
母親の着物だけに気を取られず、父親の装いも「控えめなフォーマル」にそろえると、お宮参りらしい端正な空気が出やすくなります。
祖母の着物との格バランス|ぶつからない考え方
祖母が着物で参列する場合に気になるのが、「母親とどちらが格上になるのか」「訪問着同士でぶつからないか」という点です。
この不安に対しては、誰が一番立派な着物を着るかで考えるより、赤ちゃんを中心に全員の格を近づけると整理しやすくなります。
お宮参りでは、祖母の着物として黒留袖、色留袖、訪問着などが挙げられますが、赤ちゃんや両親より格式の高い装いになりすぎないよう、事前確認が大切です。
両家がそろう場合は、祖母同士の格をできるだけ合わせる配慮も重要です。
母親が訪問着、祖母も訪問着という組み合わせ自体は問題ありません。
ただし、祖母のほうが金銀の強い柄行きや重厚感のある礼装を選ぶと、家族写真の中で視線が分散しやすくなります。
逆に母親だけが華やかすぎても、祖母との関係性がちぐはぐに見えることがあります。
加藤咲季さんも、主役は子どもであり、母親は目立ちすぎない格好が望ましいと解説しています(※)。
この考え方を祖母との関係にも広げると、「競わない」「合わせる」「赤ちゃんを中心に見る」という基準がぶれません。
祖母が着物を着るなら、母親は淡い色味の訪問着や色無地で品よくまとめ、祖母も落ち着いた礼装に寄せると、自然な一体感が生まれます。
※参考動画:七五三の時の母親の装い*超基本*【着付師 咲季】
両家の服装がバラバラにならないための事前相談
家族の服装でいちばん避けたいのは、当日になって初めて全員の装いがそろわず、誰かだけが浮いてしまうことです。
とくにお宮参りは、母親は着物、父親はスーツ、祖母は洋装か和装か、赤ちゃんは祝い着かベビードレスかと、選択肢が多いため、何も共有しないまま当日を迎えるとバランスが崩れやすくなります。
一般的な案内でも、赤ちゃんを中心に服装の格をそろえること、祖父母が参加する場合は事前に赤ちゃんの衣装や両親の服装を共有することが大切だとされています。
相談するときは、「着物か洋装か」だけでなく、「どのくらいフォーマルにするか」まで言葉にすると伝わりやすくなります。
たとえば、母親は淡い訪問着、父親は濃紺スーツ、祖母は落ち着いた訪問着かネイビー系ワンピース、といった具合に温度感まで共有しておくと、極端な差が出にくくなります。
加藤咲季さんも、地域や家庭によって風習が異なるため、そこは優先してよいと解説しています(※)。
家ごとの考え方を否定せず、先に希望を聞いておくことが、服装の正解を探す近道です。
とくに祖母世代はしきたりを重んじることもあるため、「何を着るか」より先に「どうそろえるか」を共有しておくと、お祝いの場がぐっと穏やかになります。
※参考動画:七五三の時の母親の装い*超基本*【着付師 咲季】
お宮参りで避けたい着物マナーNG例

お宮参りの着物マナーは、「これを着れば正解」と一つに決めるよりも、
- 赤ちゃんが主役に見えるか
- 神社へのお参りとして失礼がないか
- 家族全体で格がそろっているか
という3つの軸で考えるほうがぶれません。
逆に言えば、この軸から外れる装いは、お宮参りでは避けたいNG例になりやすいということです。
加藤咲季さんも、子どもが主役の行事で母親が一番目立つ格好はふさわしくなく、控えめできれいめな装いが望ましいと解説しています。
また、フォーマルの場では白足袋を合わせ、しっかりとした格好をする意識が大切だとも述べています。
お宮参りでもこの考え方はそのまま活かせるため、派手さや自己表現を優先するより、祝いの場に調和する着姿を目指すことが大切です。
赤ちゃんより派手な着物
お宮参りでまず避けたいのは、母親の着物が赤ちゃんの祝い着よりも強く印象に残ってしまう装いです。
たとえば、金彩が多く入った柄、遠目でもはっきり主張する大きな模様、強いコントラストの色合わせ、ギラッとした帯まわりは、着物そのものとしては華やかでも、お宮参りの場では少し前に出すぎることがあります。
加藤咲季さんの動画でも、「お母さんは主役ではない」「一番ギラギラした目立つ格好は本来ふさわしくない」とはっきり解説しており、母親の装いは色無地や付け下げ、江戸小紋などを軸に、袋帯も控えめできれいめにまとめる考え方が示されています(※)。
お宮参りで訪問着を着ること自体は問題ありませんが、選ぶべきなのは“豪華な訪問着”ではなく、“赤ちゃんを引き立てる訪問着”です。
写真を撮ったときに最初に目がいくのが赤ちゃんではなく母親の着物になってしまうなら、その時点で少し調整の余地があります。
華やかさは必要です。ただし、主役を追い越さない華やかさにとどめることが、お宮参りの着物マナーでは大切です。
※参考動画:七五三の時の母親の装い*超基本*【着付師 咲季】
家族の格がバラバラ
母親の着物だけが整っていても、父親が普段の仕事着のような軽いスーツだったり、祖父母だけがかなり重い礼装だったりすると、家族写真全体に統一感が出にくくなります。
これもお宮参りでは避けたい典型的なNG例です。
お祝いの場で大切なのは、誰か一人が完璧に見えることではなく、家族が赤ちゃんを中心にきちんと並んで見えることだからです。
加藤咲季さんも、しっかりとした行事やフォーマルの場では、普段着感覚ではなく、背筋が伸びるような装いを意識することが望ましいと解説しています。
つまり、母親が着物を着るなら、父親もそれに釣り合うスーツを選び、祖父母も同じ温度感でそろえる必要があります。
たとえば、母親は淡い訪問着、父親は濃紺か黒のスーツ、祖母は落ち着いた訪問着か上品な洋装、というように、全員が同じ方向を向いていることが理想です。
誰かだけがカジュアルに寄りすぎたり、逆に格式を上げすぎたりすると、母親の着物が正しくても全体の完成度は下がります。
お宮参りでは、着物単体より家族単位で格を整える意識が欠かせません。
神社参拝に合わないカジュアル服
もう一つ気をつけたいのが、神社という場に対して装いがラフすぎることです。
お宮参りは写真撮影のイベントとして見られがちですが、本来は赤ちゃんの誕生を報告し、健やかな成長を願う参拝の場です。
そのため、着物でも洋装でも「きちんと感」が欠けると、全体の印象が軽く見えてしまいます。
加藤咲季さんのは、フォーマルの場では白足袋を合わせ、清楚さを意識し、しっかりとした格好をするのが望ましいとしています。
これは着物の種類だけでなく、履物や小物、着こなし方にも関わる考え方です。
たとえば、カジュアル感の強い下駄は本来カジュアル着物向きであり、神社参拝に合わせる母親の礼装では優先度が下がります。
また、足元が白足袋ではなくカジュアルな印象になっていたり、帯や小物が普段着寄りだったりすると、着物の印象全体が崩れやすくなります。
着物を着るから安心なのではなく、参拝の場に合った整え方まで含めてはじめてマナーとして成立します。
お宮参りでは“着物らしさ”よりも、“礼を尽くした着姿かどうか”を基準にすると判断しやすくなります。
産後ママが無理なく着物でお宮参りするコツ

お宮参りで着物を着たい気持ちがあっても、産後まもない時期は、気力だけで押し切れる行事ではありません。
赤ちゃん中心で動く日だからこそ、母親の装いは「きれいに見えるか」だけでなく、
- 途中で苦しくならないか
- 授乳や抱っこに対応できるか
- 支度をできるだけ減らせるか
まで含めて考える必要があります。
加藤咲季さんの動画でも、行事ではきちんとした装いを意識しつつ、持ち物は必要最低限に絞り、着崩れが心配なら腰紐とクリップを持っておくとよいと解説しています。
さらに、肌着は手持ちのもので代用できること、ワイヤー入りの下着は避けたいこと、キャミソールより半袖タイプが向いていることも紹介しています。
お宮参りの着物は、気合いで着るものではなく、負担を減らす工夫を重ねて着るものです。
その視点を持つだけで、当日の不安はかなり小さくなります。
※参考動画
授乳・体調を考えた着物準備
産後の母親が着物でお宮参りをするなら、いちばん大切なのは「当日をきれいに乗り切る準備」を先回りしておくことです。
授乳は着物でも不可能ではありませんが、襟元や身八つ口から対応すると着崩れしやすいため、着付け前に授乳を済ませておき、お参り中は哺乳瓶や搾乳を使える状態にしておくほうが安心です。
さらに、産後まもない時期は体調が不安定なこともあるため、着付けは少しゆるめにして余裕を持たせるようにしましょう。
下着まわりも、快適さを大きく左右するポイントです。
加藤咲季さんは、ワイヤー入りブラは痛くなりやすいので避けたほうがよく、和装ブラがなければスポーツブラなどで代用する考え方も紹介しています。
また、肌着はキャミソールより半袖タイプのほうが脇から見えにくく、汗も吸いやすいと解説しています。
お宮参りでは赤ちゃんを抱く時間が長く、移動や待ち時間も発生するため、締め付けが強すぎる下着や、見えやすいインナーは負担になりやすくなります。
まずは苦しくないこと、そのうえで着姿が崩れにくいこと。
この順番で選ぶと失敗しにくくなります。
着崩れが心配なら、加藤咲季さんが紹介しているように、腰紐1本とクリップ1本をバッグに入れておくと安心です。
着物レンタルと着付けサービスの活用
産後のお宮参りでは、着物を自前で一式そろえて、自分で準備まで完璧にこなそうとしないほうが現実的です。
レンタルや着付けサービスを使うと、準備の負担を大きく減らせます。
また撮影や参拝とセットで手配できるサービスを選ぶと、衣装、支度、移動の段取りをまとめやすくなります。
加藤咲季さんも、最初からすべてを新調しなくてよく、まずは手持ちのもので始める考え方がたびたび示しています。
これは着付けの練習だけでなく、お宮参り準備にも通じる視点です。
つまり、母親が無理をして物を増やすより、必要なところだけ外部サービスを借りるほうが、結果として当日の余裕につながります。
とくに産後は、天候、授乳間隔、赤ちゃんの機嫌によって予定が揺れやすいため、着付け済みで動ける状態をつくれるかどうかが大きな差になります。
レンタルを使うなら、授乳で肌着が汚れる可能性もあるため、肌着は自分のものを使えるか、返却条件がどうなっているかまで確認しておくと安心です。
見た目の華やかさだけで選ばず、「どれだけ母親が楽に動けるか」を基準にサービスを選ぶと、お宮参り全体がぐっと穏やかに進みます。
まとめ
お宮参りの着物マナーで迷ったときは、細かな決まりを一つずつ覚えるよりも、「主役は赤ちゃん」という原点に戻ると判断しやすくなります。
母親の着物は、訪問着や色無地、付け下げなどの中から、上品で控えめな華やかさが出るものを選ぶのが基本です。
自分だけがきれいに見えることを目指すのではなく、赤ちゃんの祝い着、父親のスーツ、祖父母の装いまで含めて、家族全体が無理なく釣り合うことが大切になります。
派手すぎる色柄や強すぎる礼装は避け、神社という場に合う清潔感ときちんと感を整えることが、お宮参りらしい着姿につながります。
また、産後まもない時期は、マナーだけでなく体調への配慮も欠かせません。
授乳や抱っこ、移動の負担まで見越して準備し、必要に応じてレンタルや着付けサービスを使うことで、当日の不安は大きく減らせます。
着物で行くこと自体が大切なのではなく、赤ちゃんのお祝いの日を家族みんなで穏やかに迎えられることが何より重要です。
着物を選ぶときも、洋装を選ぶときも、この軸がぶれなければ失礼のない装いに整えやすくなります。
迷ったら、
- 赤ちゃんが主役に見えるか
- 家族の格がそろっているか
- 母親が無理なく過ごせるか
この3点で見直してみてください。
それが、お宮参りの服装選びで失敗しないいちばん確かな基準です。
着付師・着付講師。
一般社団法人日本スレンダー着付け協会代表理事。
美容師から転身し、24歳で教室を開講。
のちにオンライン講座に切り替え、累計2000名以上を指導。
着姿の悩みをきっかけに「スレンダーに魅せる着付け術」を研究・体系化。現在はオンライン講座やアパレルブランド運営、SNSの発信を通じて着物の魅力を伝えている。
YouTube登録者は3.9万人、Instagramフォロワー1.8万人。
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