姿勢を正して着付けを安定させる方法|長時間の外出でも崩れず美しく見える立ち方・動き方のコツ

「長時間の外出で着物が崩れやすくて不安…」と感じていませんか?

街歩きや観劇、買い物や食事など、着物を着たまま長く行動する日こそ、着崩れや疲れが気になるものです。

立ったり座ったり、歩いたり写真を撮ったりするたびに、衿元や帯が緩んできてしまう。

そんな経験がある方も多いのではないでしょうか。

でも、実はその悩みの多くは「姿勢を正す」だけで大きく改善されます。

この記事では以下の3点にお応えします。

  • 姿勢を整えることで着付けが崩れにくくなる理由
  • 立つ・歩く・座るなど日常の動作ごとの安定した振る舞い方
  • 写真や人前でも“品よく見える”姿勢のコツと意識

また、実際に加藤咲季さんの着付け動画で紹介されているポイントも丁寧に解説します。

初心者や自装に不安がある方でもすぐに実践できる内容ばかりです。

きちんとした姿勢を身につけることは、着崩れを防ぐだけではありません。

自然と見た目にも品格が生まれ、写真写りや人前での印象もグッと変わります。

ここからは、着物の安定と美しさを両立するために「姿勢」をどう整えるかを順を追ってご紹介していきます。

姿勢を正すことで着付けが安定する理由とは?

着物姿の美しさを左右するのは、着付けの技術だけではありません。

どれだけ丁寧に整えたとしても、立ち姿勢が乱れていれば、衿元や帯、裾などの着崩れは避けられません。

逆に、姿勢が整っていれば、最低限の着付けでも安定感を保ちやすくなります。

これは着物の構造に由来しています。

着物は「重ねて巻く」衣服であり、ベルトやボタンで固定するものではありません。

そのため、身体の軸がブレると、支えている帯や衿元、裾に負担がかかりやすくなり、徐々にズレや緩みが生じていきます。

特に立ったままの姿勢が不安定だと、歩くたびに裾が広がったり、帯が下がったりする原因になります。

加藤咲季さんも動画【着物での綺麗じゃない立ち方】の中で、「立ち方ひとつで着姿がすっと見えるかどうかが決まる」と語っています。

かかとを拳一つ分開けて立ち、肩甲骨を寄せて胸を開く。

この基本的な姿勢を保つだけで、着物のラインが整い、衿がパカパカ浮くのを防げるのです。

つまり、姿勢を正すことは、着付けを安定させる“土台作り”と言えるでしょう。

ここからは、その具体的な整え方を動作別にご紹介します。

着物で理想の姿勢:背筋・肩・視線の整え方

着物姿が整って見えるかどうかは、全身のバランスが取れているかにかかっています。

その中でも、特に重要なのが背筋・肩・視線の3つのポイントです。

これらを意識するだけで、見た目の印象が大きく変わるだけでなく、衿や帯の乱れも起きにくくなります。

まず背筋について。

着物では、真っすぐな背筋を保つことが基本ですが、無理に胸を張る必要はありません。

ポイントは「首の後ろから腰までが一直線になる」イメージで立つこと。

頭が前に出ると衿が浮き、猫背になると裾が前に落ちやすくなります。

自然に立ったときに、耳・肩・くるぶしが一直線に揃っているのが理想です。

肩の位置にも注意が必要です。緊張して肩が上がっていると、肩周りの布が引っ張られ、衿元が崩れやすくなります。

加藤咲季さんは動画【着物での綺麗じゃない立ち方】の中で、「肩甲骨を寄せて後ろにストンと落とす」ことが大切だと話しています。

着物を着る前に、軽く肩を後ろ回しにして力を抜いておくのも効果的です。

最後に視線です。

つい足元を見てしまうと、自然と背中が丸くなり、全体の姿勢が崩れてしまいます。

視線は常にまっすぐ、少し先を見るように保つことで、首が長く見え、姿勢も安定します。

これら3つの意識を習慣にすることで、着姿の安定感と品格が一段と引き立ちます。

次は、さらに動きやすさと安定を両立させるための「重心と骨盤」について見ていきましょう。

着崩れを防ぐ“重心と骨盤”の使い方

着物を着ているときは、見た目の美しさと同じくらい、着崩れしない安定感も大切です。

その安定感を支えるのが、身体の重心と骨盤の使い方です。

正しく意識すれば、長時間の外出でも着崩れにくく、疲れにくい状態を保てます。

まず重心は、身体の中央にまっすぐ置くことが基本です。

普段の生活では片足重心になりがちですが、着物ではそれが大敵になります。

片足に体重が偏ると、帯が斜めになったり、裾のラインが片側だけ崩れたりしやすくなるためです。

両足でしっかりと地面を踏みしめ、かかとをやや内側に寄せると、自然と内股気味になり、着物のラインが整いやすくなります。

加藤咲季さんは動画【着物での綺麗じゃない立ち方】の中で、両足のかかとを拳一つ分だけ開けて立つと安定し、見た目もスッキリすると説明しています。

無理に力を入れるのではなく、自然に骨盤の上に上半身をのせるように立つのがコツです。

骨盤の位置も重要です。

反り腰や前傾姿勢になってしまうと、腰紐や帯が食い込みやすく、動くたびにずれが生じます。

骨盤を立て、腰をやや引くように意識することで、帯の位置が安定しやすくなります。

骨盤を立てるとは、いわば「お腹と背中で身体を挟み込む」ような感覚です。

腹筋を軽く使って支えることで、身体の軸が整い、帯や衿の乱れを防げます。

姿勢を整えるというのは、単に背筋を伸ばすだけでなく、身体全体をどう使うかという意識の問題です。

重心と骨盤の位置が決まると、歩くときも座るときも、無理なく美しい動作へとつながっていきます。

動いても崩れない!所作で守る着付けの安定感

姿勢を正して立っているときは整っていても、実際に動き始めると着崩れしやすくなる。

これは、多くの方が感じる悩みです。

特に歩く・座る・立ち上がるといった動作は、着物の裾や帯に直接影響を与えるため、注意が必要です。

日常動作の中で着物を崩さずに過ごすには、所作の一つひとつに“意識”を持つことが大切です。

大きな動きや勢いのある動作は、帯が緩んだり、衿元が開いたりする原因になります。

反対に、動きを小さく、ゆっくり丁寧に行うことで、着姿の安定はぐっと高まります。

また、加藤咲季さんも動画内で度々強調しているのが「動き始める前の姿勢」です。

たとえば椅子から立ち上がるときも、前のめりに勢いよく立ち上がるのではなく、背筋を伸ばした状態から静かに動き出すだけで、帯やおはしょりが崩れにくくなります。

この章では、着物姿を安定させるための基本所作を「歩く」「座る」の場面別にご紹介します。

丁寧な動きは、見た目にも美しく、周囲に好印象を与えることにもつながります。

歩くときに崩さない足運び・歩幅・内股意識

着物で歩くときに重要なのは「歩幅を小さく」「内股気味に」「足裏全体で着地する」という三つの意識です。

普段のように大股で歩いたり、足を外に開いて歩くと、裾が乱れやすく、帯やおはしょりにも余計な負担がかかります。

特に長時間の外出では、わずかな崩れが蓄積して大きな乱れにつながるため、最初から意識しておくことが大切です。

まず歩幅について。

加藤咲季さんは、動画【着物での綺麗じゃない立ち方】の中で、「大きく歩こうとすると裾が絡まって歩きにくいし、見た目もガニ股になる」と説明しています。

着物を着ているときは、つま先を少し内側に向け、膝が前にまっすぐ出るような歩き方が理想です。これにより裾が広がりにくく、布が絡みにくくなります。

また、足裏全体で静かに着地することも重要です。

かかとから着地すると体が前傾しやすくなり、衿元が浮いたり帯がずれたりする原因になります。

地面に対して平らに足を置くことで、重心も安定し、着姿全体の安定感が保たれます。

さらに、歩いているときの腕の位置にも注意が必要です。

大きく振ると着物の袖が揺れて帯に干渉するため、腕は体の側面に自然に添える程度に保つのが良いでしょう。

ハンドバッグやクラッチを持つ場合も、腕を体の中心に寄せすぎないことで、着物のシルエットを崩さずに保つことができます。

こうした歩き方の工夫は、単に着崩れを防ぐだけでなく、見た目にも上品で落ち着いた印象を与えます。

外出先での振る舞いに自信を持つためにも、ぜひ意識して実践してみてください。

椅子や車の乗り降りで乱れない座り方と立ち上がり

着物で椅子に座ったり車に乗ったりするときは、帯や裾が最も崩れやすい瞬間です。

何も考えずに腰を下ろすと、帯が背もたれに押されて潰れたり、裾が大きく開いてだらしなく見えてしまうこともあります。

ちょっとした所作の差で着姿が大きく変わるため、基本の動きを身につけておくと安心です。

座るときのポイントは、まず「浅く静かに腰を下ろす」こと。

深く座って背もたれに体を預けると、帯が押されて後ろにズレたり、帯山が潰れやすくなります。

浅く腰掛けることで帯への負担が少なくなり、座っている間も美しい姿勢を保ちやすくなります。

また、裾が乱れないようにするには、座る前に軽く上前を手で押さえることが効果的です。

加藤咲季さんは動画【正座の仕方】で、座る瞬間に「右手で膝の下に生地を滑り込ませるように整える」方法を紹介しています。

この動作を行うことで、上前がはだけたり、裾が広がってしまうのを防げます。

立ち上がるときも注意が必要です。

勢いよく立ち上がると、帯が一気に下に引っ張られて緩んでしまうことがあります。

背筋を伸ばしたまま、重心を真上に引き上げるようにゆっくりと立ち上がるのが理想的です。

特に車の乗り降りでは、ドア枠やシートに着物が擦れやすいため、体を少し斜めにして乗り降りする工夫も必要です。

加藤咲季さんは、長時間の移動では柔らかめの素材の着物を選んだり、帯枕をやや低めに調整して座りやすくすることも推奨しています。

こうした準備と所作の積み重ねが、外出中の着崩れを最小限に抑える鍵となります。

姿勢が整えば“見た目”も品よく美しく

着物は洋服以上に「姿勢の良し悪し」が見た目の印象に大きく影響する装いです。

たとえ着付けが丁寧でも、猫背や肩が内に入った姿勢では、全体の印象がくずれて見えてしまいます。

一方、姿勢が整っていれば、それだけで凛とした美しさが漂い、周囲からの印象もぐっと良くなります。

特に写真撮影や人前での振る舞いにおいては、ほんのわずかな姿勢の差が「清楚」「上品」「自信がある」といった印象を左右します。

どんなに高価な着物でも、姿勢が悪ければだらしなく見えてしまい、逆にシンプルな装いでも姿勢が良ければ格段に映えるのです。

加藤咲季さんも、動画【着物での綺麗じゃない立ち方】の中で、「首を長く見せ、肩を下げることで襟元が美しく収まる」と説明しています。

衿がパカパカ浮いたり、帯が落ちてくるのは、姿勢の崩れが根本原因であることが多いのです。

ここでは、特に写真に映えるための首・肩の意識や、見た目の引き締まり感を生む立ち方について、具体的に見ていきましょう。

写真写りが良くなる首・肩・手のバランス

写真に映るとき、「なんだか自分だけ姿勢が悪く見える」「着物がずれているように見える」そんな経験はありませんか?

 着物姿で美しく写るためには、ほんの少しの意識とポジショニングが重要です。

特に首・肩・手のバランスを整えるだけで、見違えるように印象が変わります。

まず首の意識から。

加藤咲季さんは動画【着物での綺麗じゃない立ち方】の中で、「首を上に引き上げるように立つ」ことで姿勢が自然と整うと話しています。

首を長く見せるには、顎を引きすぎず、ほんの少し引いて、後頭部を上に引っ張られるような意識を持つことがコツです。

この姿勢を取ると、衿元がすっきりと収まり、写真に映ったときのラインがとても綺麗になります。

次に肩の位置。緊張して肩が上がってしまうと、肩周りの布がつっぱり、着物全体が重たく見えてしまいます。

撮影前には一度肩を回して力を抜き、自然に下げるようにすると、衿の形が落ち着いて安定します。

また、左右の肩の高さが揃っているか鏡でチェックするのもおすすめです。

最後に手の置き方。着物姿では手をどこに置くかで、全体の印象が大きく変わります。

腕を身体から離してしまうと、袖が不自然に浮いてしまうため、肘をやや内側に引き、指先を揃えて前で軽く重ねると上品な印象になります。

バッグを持つ場合も、手首の角度を内側にやや曲げると女性らしく見えます。

こうした小さな調整が積み重なることで、着姿は見違えるほど上品に整います。

写真を撮る場面では、服装だけでなく、姿勢と所作こそが最大の“見せ場”なのです。

姿勢が与える印象と立ち姿の整え方チェックリスト

着物を着たときにどんな印象を持たれるかは、立ち方ひとつで大きく変わります。

背筋が伸びているだけで「品がある」「清潔感がある」といった好印象につながり、逆に猫背や前傾姿勢だと「だらしない」「疲れて見える」と思われてしまうこともあります。

特に着物は体のラインを隠す衣服であるため、姿勢によってシルエット全体が変わります。

軸が通った姿勢は、裾の広がりや帯の高さも美しく保ち、全体として洗練された雰囲気を生み出します。

実際に鏡の前で姿勢を整えるだけで、着姿の印象が驚くほど変わることに気づくはずです。

加藤咲季さんは動画【着物での綺麗じゃない立ち方】の中で、見た目が崩れて見えるポイントとして「肩が前に出ている」「体が左右どちらかに傾いている」「お腹が前に出て腰が反っている」といった状態を挙げています。

これらを防ぐためには、立つ前のチェックが欠かせません。

ここでは、着物姿で立つときの整え方を確認できる簡単なチェックリストをご紹介します。

  • 耳・肩・くるぶしが一直線に揃っているか
  • 肩が上がっていないか、力が入っていないか
  • 骨盤が立っていて、腰が反っていないか
  • 顎が上がりすぎず、視線が正面にあるか
  • 両足に均等に体重が乗っているか
  • 両手の位置が自然で、袖を引っ張っていないか

出かける前に鏡でこれらの項目をチェックしてみるだけで、着姿は安定し、美しく見えるようになります。

写真映えを意識する日や、人前で立つ場面では、ぜひこのチェックを活用してみてください。

まとめ

着物の着崩れや見た目の乱れは、技術や小物だけでは防ぎきれません。

何より大切なのは、日常の立ち方・座り方・歩き方を見直し、身体の軸を整えること。

つまり「姿勢を正す」ことが、着付けの安定と美しさの最も確実な土台となります。

今回ご紹介したように、正しい姿勢には以下のような効果があります。

  • 衿元や帯が浮いたり緩んだりしにくくなる
  • 長時間の外出でも着崩れを最小限に抑えられる
  • 写真や人前でも凛とした品のある印象を与えられる

特別な道具や技術は必要ありません。

背筋を伸ばす、重心をまっすぐに保つ、歩幅を控えめにする。

それだけで、着物姿の完成度はぐっと高まります。

加藤咲季さんの動画でも繰り返し語られているように、「きれいに立つこと」は着物美人の第一歩です。

これから着物をもっと楽しみたい方、長時間の外出でも安心して過ごしたい方は、まずは姿勢を意識するところから始めてみてください。

加藤咲季
監修:加藤咲季
着付師・着付講師。
一般社団法人日本スレンダー着付け協会代表理事。
美容師から転身し、24歳で教室を開講。
のちにオンライン講座に切り替え、累計2000名以上を指導。
着姿の悩みをきっかけに「スレンダーに魅せる着付け術」を研究・体系化。現在はオンライン講座やアパレルブランド運営、SNSの発信を通じて着物の魅力を伝えている。
YouTube登録者は3.9万人、Instagramフォロワー1.8万人。

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