「着付けがある日は、やっぱり早起きしなきゃダメ…?」
成人式や卒業式、七五三など、朝から着物を着るイベントの当日は、何時に起きるべきか悩む方も多いのではないでしょうか。
普段と違う準備が重なるうえ、美容室や着付け会場の予約、会場への移動時間までを逆算して考えなければならず、不安を感じてしまいますよね。
この記事では、そんな不安を解消するために、以下のポイントを整理しています。
- 着付け・ヘアセットに必要な所要時間の目安
- 成人式・卒業式・七五三などイベント別の起床時間の逆算例
- 繁忙期の予約や移動で失敗しないための注意点
忙しい朝を少しでも安心して迎えるためには、正確な所要時間とスケジュールの逆算が欠かせません。
この記事を読めば、自信を持って当日のプランが立てられるはずです。
それでは順番に見ていきましょう。
Contents
着付け+ヘアセットに必要な時間の基本目安

着物の準備には、洋服とは異なる工程が加わるため、思っている以上に時間がかかります。
さらに、美容室や着付け会場など別々の場所で支度するケースも多く、移動時間も考慮に入れる必要があります。
ここでは、着物の種類やシーンごとに、着付けとヘアセットにかかるおおよその時間を紹介します。
自分に当てはまるケースを想定しながら、全体のスケジュールを立てる参考にしてください。
振袖(成人式)の目安時間
成人式で着用される振袖は、華やかさと格式のある装いである分、支度にかかる時間も比較的長くなります。
着付けだけで60分前後、さらにヘアセットに40〜60分、メイクを加える場合は30分程度が目安です。
トータルで見積もると、少なくとも1時間半から2時間は確保しておくと安心です。
とくに成人式当日は、多くの人が一斉に予約を取っているため、早朝からの支度が組まれることも珍しくありません。
美容室と着付けが別会場であれば、さらに移動時間も加算されます。
袴(卒業式)の目安時間
卒業式で多く見られる袴スタイルは、振袖よりも着付け工程がややシンプルです。
着付けは30〜40分程度、ヘアセットに30分ほどを見ておけば、合計1〜1.5時間程度が標準的な目安となります。
とはいえ、混雑するシーズンであることには変わりないため、スムーズに進むとは限りません。
予約時間に遅れないよう、余裕を持って支度することが重要です。
その他の着物(訪問着・小紋)の所要時間
親族の式典参列や七五三などで選ばれることの多い訪問着や小紋は、比較的所要時間が短めです。
訪問着の着付けは30〜60分、小紋であれば15〜30分程度が一般的な所要時間となります。
ヘアセットも30分ほど見ておくとよいでしょう。
ただし、着物に不慣れな場合や、写真撮影を含むプランがある場合は、予定よりも時間がかかる可能性があります。
とくにお子さまの七五三で親子同時に支度をする場合は、全体の時間配分を意識して余裕を持たせましょう。
朝は何時に起きる?式開始から逆算した“理想のスケジュール”

「着付けとヘアセットにこれだけ時間がかかるなら、結局何時に起きればいいの?」
そう感じた方も多いかもしれません。
実際には、支度の時間だけでなく、移動や待ち時間、予約の前倒しリスクまで含めて考える必要があります。
この章では、成人式・卒業式・七五三など、よくあるイベントの開始時間をもとに、起床時間をどう逆算すればよいのかを具体的に示します。
あくまで目安ですが、最も遅刻リスクが少ない現実的な時間設定として参考にしてください。
成人式(式典10:00開始)の逆算例
成人式は最も朝が早くなりがちなイベントです。
式典が10時に始まると仮定した場合、以下のように時間を逆算していきます。
- 着付け:60分
- ヘアセット+メイク:60分
- 会場への移動時間:30分
- 予約15分前到着+待機:15〜30分
- 準備のもたつきなど余裕時間:15〜30分
この計算から導かれる起床時間は、およそ朝5:30〜6:00。
会場が遠い場合や美容室・着付けが別会場になる場合は、さらに早くなる可能性があります。
卒業式(式典9:00開始)の逆算例
卒業式は、時間が早いぶん成人式よりも全体の支度時間が短くなることが多いです。
袴スタイルの場合で考えてみましょう。
- 着付け:30〜40分
- ヘアセット:30分
- 移動+待機+余裕時間:60分程度
この場合でも、朝6:00〜6:30頃には起きて支度を始めるのが理想的です。
とくに大学などでは式典会場が大規模で移動距離が長い場合もあるため、余裕のある行動が求められます。
七五三・式典参列の一般例
子どもの七五三や親族としての式典参列では、複数人の支度が重なるケースもあります。
本人だけでなく、親やきょうだいの準備を同時に進める必要があるため、より慎重な時間配分が求められます。
- 大人の着付け+ヘア:60〜90分
- 子どもの着付け・ヘア:30〜60分
- 写真撮影を含む移動時間+余裕:60分以上
このような状況では、イベント開始の3時間前には支度をスタートする前提で、逆算すると5:30〜6:00頃の起床が目安になります。
とくに予約が集中する11月の七五三シーズンは混雑しやすく、余裕のある行動が鍵となります。
予約前に知るべき注意点(混雑・待ち時間の見込み)

「予約時間通りに行けば支度が始まる」と思っていませんか?
実は、着物のハイシーズンである成人式・卒業式・七五三当日は、予約していても待ち時間が発生することがあるため、想定よりも早く動く必要があります。
この章では、当日慌てないために、事前に押さえておきたいスケジューリングの注意点を紹介します。
人気の時間帯は予約が埋まりやすい
成人式や卒業式の時期には、どの美容室・着付け会場も早朝予約が集中します。
とくに「午前式」や「早い部の撮影」などがある場合、朝5時台〜6時台の枠から埋まっていく傾向があります。
そのため、式の日程が決まった段階で、できるだけ早めに予約を取ることが重要です。
特に成人式のように日付が一律の場合、半年前〜3ヶ月前には予約が必要とされることもあります。
式場周辺の移動込み時間も確保する
美容室や着付け会場と、式典の会場が離れている場合、移動時間の把握は不可欠です。
とくに大規模イベントでは交通規制がかかったり、駅やシャトルバスが混雑したりするため、通常よりも移動に時間がかかることがあります。
実際に「予約時間には間に合ったけど、移動先で遅刻しそうになった」というケースも少なくありません。
着付け・ヘア完了後の移動時間まで含めて逆算しておくことが、安全なスケジュールにつながります。
予約の15分前到着が基本マナー
美容室・着付け会場では、「予約時間ちょうどに到着」は遅刻と見なされるケースもあります。
というのも、準備や確認が必要なことが多く、スタッフ側も前倒しで進行していることがあるためです。
そのため、予約時間の15分前には到着しておくことが基本です。
直前に駆け込むと、準備不足や忘れ物にも気づきにくくなるため、余裕を持った行動が安心につながります。
まとめ
着付けやヘアセットが必要な日は、普段の朝とは比べものにならないほどの早起きが求められます。
とくに成人式や卒業式のような繁忙期イベントでは、支度の時間に加えて「移動」や「待ち時間」までもがスケジュールに大きく影響します。
当日の混乱を避けるためには、式の開始時刻から必要な準備時間を逆算して、無理のない起床時間を設定することが何より大切です。
成人式なら起床は朝5:30〜6:00、卒業式や七五三でも少なくとも2.5〜3時間前には身支度をスタートできるよう準備を整えておきましょう。
そして、予約の15分前には会場に着いていることが、スムーズな進行と美しい仕上がりにつながります。
早起きは大変かもしれませんが、ゆとりのある朝こそ、思い出の一日を笑顔で始める第一歩です。
ぜひ余裕のあるスケジュールで、安心して当日を迎えてください。
着付師・着付講師。
一般社団法人日本スレンダー着付け協会代表理事。
美容師から転身し、24歳で教室を開講。
のちにオンライン講座に切り替え、累計2000名以上を指導。
着姿の悩みをきっかけに「スレンダーに魅せる着付け術」を研究・体系化。現在はオンライン講座やアパレルブランド運営、SNSの発信を通じて着物の魅力を伝えている。
YouTube登録者は3.9万人、Instagramフォロワー1.8万人。
詳しく見る

この記事へのコメントはありません。