ウエストラインをスッキリ見せる着付けのコツ|おはしょり・帯まわりを細くする実践テクニック

「着物を着るとウエスト周りがふっくらして見えてしまうのが悩み…」

そんなふうに感じていませんか?

特におはしょりがもたついたり、帯の位置で下腹が強調されたりすると、せっかくの着物姿が野暮ったく見えてしまうことがあります。

そこでこの記事では、次のような疑問に答えていきます。

  • 補正やおはしょりを工夫して、腰回りをすっきり見せたい
  • 帯の位置や色柄選びで、細見えする着こなしを知りたい
  • 補正下着や裾よけなど、実際に使えるアイテムを選びたい

解決のカギは「補正・着付けの工夫」「色や柄の選び方」「小物や下着のサポート」の3です。

加藤咲季さんの動画でも紹介されている着付けのコツを交えながら、初心者でも今日から実践できる方法をわかりやすく解説します。

さらに、立ち方や歩き方といった動作の見せ方や、フォーマル・カジュアルそれぞれの場面で使える工夫もご紹介。

これを読めば、結婚式から日常のお出かけまで「すっきり細見えする着物姿」を叶えるヒントがきっと見つかります。

Contents

まずは「なぜウエストが目立つのか」を知る

着物を着ると、洋服とは違って布を重ねる量が多く、腰回りに厚みが出やすくなります。

特に初心者に多いのが「おはしょりが長すぎて布が溜まる」「腰紐や伊達締めの位置が高すぎて下腹を押し出してしまう」といったケースです。

また、補正を入れすぎて逆に膨らんで見えることもあります。体型そのものよりも、着付けの手順やアイテムの選び方が原因となることが多いのです。

加藤咲季さんの動画では、補正が足りないと帯が下がり、後ろ姿が崩れて腰周りが大きく見えることが解説されています(※)。

つまり“補正がなさすぎても多すぎても不自然さが出る”というのが、細見えしない大きな要因です。

これを踏まえて、次の章からは具体的な解決策を紹介していきます。

※参考動画:背中の紐が見えてしまうときの対処法

補正・着付けでできる具体的なテクニック

着物姿を細くすっきり見せるには、補正と着付けの工夫が欠かせません。

特別な道具を使わなくても、タオルや布を使った簡単な補正で十分に整えられます。

加藤咲季さんも「補正は必要なところにだけ入れるのが自然に見せるコツ」としています。

ここでは、自分でできる具体的な方法を順にご紹介します。

補正の基本:薄手タオル・布で凹凸をならす

ウエストのくびれが強いと帯が下がり、腰周りが大きく見えてしまいます。

そのため、腰骨の上や背中のくぼみにタオルを薄く入れて凹凸をならすのが基本です。

分厚く巻くのではなく、平らに整えるイメージで入れることが大切です。

加藤咲季さんの動画でも、小さなタオルを腰の一番下に入れて帯の土台を作る方法が紹介されています(※)。

これにより、帯が安定して下がりにくくなり、後ろ姿が引き締まって見えます。

※参考動画:背中の紐が見えてしまうときの対処法

おはしょりの長さと折り方で腰まわりすっきり見せる

おはしょりが長すぎると腰周りに布が溜まり、もたついた印象になります。

ポイントは「短め・平らに整える」ことです。

布を下に押し込むのではなく、脇線に沿って折り畳むようにするとラインがきれいに出ます。

加藤咲季さんも「おはしょりは脇で整えることが重要」としており、前だけでなく横・後ろからの見え方を意識することが、すっきり見せる秘訣です。

帯の位置・帯結びの高さ調整で脚長・ウエスト細見せ

帯の位置が低いと下腹が強調され、逆に高すぎると胸下が詰まって太く見えてしまいます。

理想は「みぞおちと腰骨の中間あたり」。

少し高めに結ぶことで脚長効果が生まれ、ウエストラインがすっきりします。

帯結びも大きく広がる形ではなく、コンパクトにまとめると後ろ姿が軽やかに仕上がります。

衿・衣紋・肩の調整で視線を上に持っていく工夫

細見えはウエストだけでなく「全身のバランス」で決まります。

衣紋を少し抜いて首を長く見せ、肩の力を抜いて自然に下げると、上半身がすっきりして視線が上に集まります。

加藤咲季さんの動画でも、肩を下げて首元をすっきり見せることが大切と解説されています(※)。

こうした姿勢の工夫も、ウエストラインの細見えに大きく影響します。

※参考動画:着物での綺麗じゃない立ち方

色・柄・素材で視覚的にウエストを引き締める

補正や帯の位置だけでなく、色や柄の選び方によっても印象は大きく変わります。

同じ体型でも「濃い色で引き締める」「縦のラインを強調する」など、コーディネート次第で見え方は大きく変化します。

ここでは、初心者でも取り入れやすい色柄・素材選びのポイントをご紹介します。

濃い色・収縮色を使うメリットと使い方

黒や濃紺、深い緑などの収縮色は、視覚的に引き締まって見える効果があります。

特に帯を濃い色にすると腰回りが小さく見えます。

加藤咲季さんの動画でも、淡い色は優しい印象を与える一方で、濃い色はアクセントや引き締め効果が強いと解説されています(※)。

ウエスト細見せには、帯や帯揚げに濃い色を取り入れるのがおすすめです。

※参考動画:帯揚げの使える色、使えない色とは?

縦ラインを意識した柄・帯の配色で細見せ

縦に流れるような柄やストライプ調の模様は、体型をすっきり長く見せます。

逆に横方向の柄は広がって見えやすいため注意が必要です。

帯締めや帯揚げを上下で色を揃えて「縦のライン」を意識すると、さらに細見え効果が増します。

特に帯をやや高めに結ぶことで、自然に視線が上下に流れ、腰周りの存在感を軽減できます。

素材や帯の硬さ・帯揚げ・帯締めの質で見た目に差を出す

素材の選び方も重要です。

厚手で硬い帯は腰回りにボリュームを出しがちですが、適度にしなやかな帯なら体に沿いやすく、すっきりとした印象を作れます。

また、帯揚げや帯締めも光沢が強いと膨張して見えるため、マットな質感を選ぶと落ち着いた雰囲気になりやすいです。

加藤咲季さんの動画内で「帯揚げの整え方次第で仕上がりの印象が大きく変わる」と解説しています(※)。

質感や素材感に注目して選ぶことで、同じ色でも細見え度が変わります。

※参考動画:【決定版】帯揚げを綺麗にするポイントを超詳しく解説します

補正アイテム・下着・小物でのサポート術

着物姿を細く見せるためには、着付けの工夫だけでなく下着や小物の選び方も大切です。

体に直接触れるアイテムは快適さとシルエットを両立させる役割を持ちます。

ここでは、自宅で揃えやすい補正アイテムや下着、小物の使い方を解説します。

補正下着・和装ブラなど胸・腰まわりの抑えどころ

洋装用のブラジャーは胸を強調する形が多く、着物には合いません。

和装ブラやスポーツブラのように胸を平らに整えるものを使うと、上半身がすっきり見えます。

また、腰回りにはガードルタイプの補正下着を使うと下腹が収まり、帯の下に余計なふくらみが出ません。

加藤咲季さんも、「補正の入れ方を工夫するだけでウエストがすっきり見える」としています。

裾よけやペチコートなどの裾&腰まわりアイテム使い方

裾よけやペチコートは汗を吸い取り、裾のまとまりを良くするだけでなく、腰回りをフラットに整える効果もあります。

特に薄手のものを重ねると段差が目立ちにくく、腰周りが自然にスリムに仕上がります。

夏は吸湿性のある麻素材、冬は暖かいキルティング素材を使うと快適です。

帯枕・帯板など帯周りを整える小物の選び方と使い方

帯枕や帯板は帯の形を安定させるための必須アイテムですが、選び方によってシルエットが変わります。

帯枕は厚すぎないものを選ぶと背中が盛り上がらず、すっきり見えます。

帯板も薄手でしなやかなタイプを選ぶと腰回りに沿いやすく、自然なラインを保ちやすいです。

小物の工夫次第で、腰回りの見栄えは大きく変わります。

姿勢・動き方で細見せ印象を保つコツ

補正や着付け、色柄の工夫で細見えを叶えても、姿勢や動作が乱れると台無しになります。

立ち方や歩き方、座り方ひとつで印象は大きく変わります。

ここでは、着物姿を最後まで美しく保つための姿勢・動作のコツをご紹介します。

立ち姿勢(背筋・腰・肩)の基本

立ち姿は着物姿の美しさを決める最重要ポイントです。

背筋をまっすぐに伸ばし、腰をやや前に入れて骨盤を安定させます。

肩はリラックスさせて下げ、あごを軽く引くと自然に首が長く見えます。

加藤咲季さんも動画内で、肩の位置や重心の置き方が見栄えを大きく左右することが解説しています(※)。

正しい姿勢を意識するだけで、ウエスト周りも引き締まって見えます。

※参考動画:着物での綺麗じゃない立ち方

歩き方と裾さばき:裾が広がらないようにする動き

着物で歩くときは大股ではなく、小さめの歩幅で進むことが基本です。

裾を軽く押さえて歩くと広がらず、縦のラインが保たれて細見えします。

裾を払うのではなく流れるように扱うと上品に見えます。

裾さばきを工夫することで、腰回りのシルエットも整います。

座るとき・車に乗るときの注意点

椅子に座るときは帯をつぶさないように、浅めに腰掛けて背もたれに寄りかからないのが基本です。

車に乗るときは、裾を前に軽く整えてから腰を回し入れるとシワが寄りにくくなります。

これらの動作を丁寧に行うだけで、腰周りの布の乱れを防ぎ、長時間でもすっきりとした印象を保てます。

場面別の細見えコーデ例(結婚式・お茶会・卒業式・普段のお出かけ)

シーンに合わせて細見えを意識したコーディネートを選ぶと、より洗練された着物姿になります。

同じ補正や着付けでも、場に応じて色や柄、帯の大きさを工夫することが大切です。

ここでは代表的な場面ごとに、細見えの工夫をご紹介します。

フォーマルな場:訪問着・振袖でのおはしょり/帯周りのコントロール

結婚式や格式ある式典では訪問着や振袖を着ることが多く、華やかさと上品さを両立させることが大切です。

帯はやや高めの位置で結ぶことで、視線が上に集まり脚長効果を演出できます。

また、おはしょりは長く残すと布が溜まり、もたついた印象になるため、短めに整えてすっきりさせるのが理想です。

特に振袖は布量が多く、帯周りに重みが出やすいので、余分なシワを丁寧に処理することで、上品でバランスの取れた着姿が完成します。

セミフォーマル/お茶会:色・柄・帯の装飾を抑えて品良く細く

お茶会やセミフォーマルな集まりでは、落ち着いた色や小紋柄が適しています。

帯結びも控えめで高さを意識すると、腰回りがすっきりと見えます。

淡い色の着物に濃い帯を合わせることで引き締め効果を出し、全体のバランスを整えるのがコツです。

帯揚げ・帯締めも過度に華美にせず、縦のラインを意識して配置すると細見えに効果的です。

カジュアルなお出かけ着:動きやすさ重視の細見えスタイル

普段のお出かけや街歩きでは、気軽に扱える木綿やウール、ポリエステル素材の着物がおすすめです。

加藤咲季さんも、ポリエステルは軽くシワになりにくいため、初心者でも安心して使えると解説しています(※)。

補正は最小限にとどめ、腰回りが気になる場合は薄手のタオルを一枚足す程度に。

無理に厚みを加えず、動きやすさを優先するのがポイントです。

また、足元は加藤咲季さんの動画【着物の時の履物について語ります】で紹介されているように、下駄やカジュアルな草履を合わせて快適に。

楽に歩ける履物を選ぶことで姿勢が整い、結果的にウエストラインもすっきり見えます。

※参考動画:第五弾『化繊』着物に使われる素材

まとめ

着物でウエストラインを細く見せるには、補正・着付け・色柄・小物・姿勢の5つの要素を意識することが大切です。

おはしょりや帯の位置を整えることで腰回りがすっきりし、濃い色や縦ラインを取り入れれば視覚的な引き締め効果が得られます。

さらに、和装ブラや裾よけなどのアイテムを活用し、立ち姿や歩き方を工夫すれば、長時間でも美しいシルエットを保てます。

最後に、今日から取り入れられる3つのポイントを挙げます。

  1. 腰回りの補正は「足りない部分にだけ、薄く」入れて平らに整える
  2. 帯はみぞおちと腰骨の中間に位置させ、脚長効果を狙う
  3. 濃い帯や縦ラインの柄で視線をコントロールし、全体を引き締める

これらを意識すれば、フォーマルな場面から普段のお出かけまで、どんなシーンでも自信を持って「細見えする着物姿」を楽しめるようになります。

加藤咲季さんの動画で紹介されているコツもぜひ参考にしながら、ご自身の体型に合った工夫を取り入れてみてください。

加藤咲季
監修:加藤咲季
着付師・着付講師。
一般社団法人日本スレンダー着付け協会代表理事。
美容師から転身し、24歳で教室を開講。
のちにオンライン講座に切り替え、累計2000名以上を指導。
着姿の悩みをきっかけに「スレンダーに魅せる着付け術」を研究・体系化。現在はオンライン講座やアパレルブランド運営、SNSの発信を通じて着物の魅力を伝えている。
YouTube登録者は3.9万人、Instagramフォロワー1.8万人。

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