ヘアセット+着付けの合計時間は?当日の理想的な流れと余裕を持たせるコツ

「ヘアセットと着付け、全部でどれくらい時間がかかるの…?」

お出かけや式典に着物で出かける日は、当日の準備がスムーズに進むかどうか、誰しもが不安になるもの。

とくに「時間配分」に迷ってしまうと、焦りや遅刻につながりかねません。

この記事では、特にこんなことを知りたい方に向けて、以下のポイントを丁寧に解説します。

  • ヘアセットと着付け、それぞれの所要時間は?
  • どんな順番で準備が進むのがベスト?
  • 予約や持ち物の準備で気をつけることは?

初めてサロンを利用する方、自分で着る予定の方、いずれの方にも役立つ情報です。

さらに、無意識に見落としがちな「準備段階の時間ロス」や「移動・待機時間の対策」についても触れています。

当日を安心して迎えるために、事前に知っておきたい時間配分のヒントをぜひご覧ください。

ヘアセットと着付け、合計どれくらいの時間がかかる?

着物でのお出かけにあたって、当日の所要時間を把握することはとても大切です。

特に初めての方や、慣れていない場合は「想定以上に時間がかかってしまう」ことも少なくありません。

ここでは、プロに依頼した場合と自分で準備する場合の所要時間を比較しながら、現実的な目安を紹介します。

一般的な目安時間(プロ依頼/ヘア&着付け)

成人式やフォーマルな式典などで、美容室や着付け師に依頼する場合、ヘアセットと着付けを合わせておおよそ1時間半〜2時間が一般的です。

着付けのみなら40〜50分、ヘアセットはスタイルの複雑さによって30分〜1時間程度と考えておきましょう。

着物の種類によっても差があり、振袖や留袖など格の高い装いでは、着付けに1時間以上かかることもあります。

特に成人式や卒業式シーズンなどの繁忙期は、美容室側が複数人の予約を同時に受けているため、前後に待ち時間が発生する場合も。

時間に余裕を持った予約が必須です。

長髪や複雑なアレンジの場合の+α時間

ロングヘアや編み込み・巻き下ろしなど、手の込んだスタイルを希望する場合は、“+ 30分程度の余裕”を見ておくのがおすすめです。

特に和装ヘアでは「崩れにくさ」や「横顔のバランス」など細かな調整も行われるため、仕上がりに時間がかかることも。

また、髪飾りの取り付け・調整や、メイク直しの時間も見込んでおくと安心です。

初心者が自分で行う場合はプラス余裕時間

自分で着物を着る「自装」の場合、慣れていないと着付けだけで1時間以上かかることもあります。

途中でやり直したり、おはしょりの調整に時間がかかることも多く、想定時間より長引くケースが一般的です。

加藤咲季さんも、自装の際は「補正・下着・小物の段取り」で時間を取られがちとしています。

最低でも1時間半、初めての方は2時間を見込むのが無難です。

ヘア→メイク→着付け…当日の時間配分はこう進む

着物でのお出かけ当日は、ただ「時間通りに到着する」だけでは不十分です。

実際にはヘア・メイク・着付け・移動など、複数の工程があるため、それぞれの順序と流れを事前に把握しておくことが安心につながります。

ここでは、一般的な進行順とその理由、スムーズに進めるためのポイントを詳しく紹介します。

ヘアセット→メイク(写真や小物も準備)

当日の流れは、ヘアセットからスタートするのが基本です。

理由は「着付け後にうつむいたり、髪を触ったりすることで着崩れの原因になる」からです。

特にボリュームのあるまとめ髪や編み込みスタイルでは、ドライヤーやアイロンで熱を加えるため、先にセットを終わらせる必要があります。

続いてメイク。

セルフメイクをする場合は、ヘアセットの前または合間に済ませる人もいますが、プロに依頼する場合はヘアセットの直後に行われるのが一般的です。

このタイミングで、写真に映えるよう髪飾りの位置やメイクの発色をチェックしてもらうと安心です。

また、ヘアセット中に使わない荷物(スマホや財布、口紅など)は先にバッグに入れておくとスムーズに動けます。

足袋着用のタイミングと着付けスタート

メイクが終わったら、着付けに入る前に必ず足袋を履いておきます。

これはとても重要なステップで、着付けの最中に足袋を履こうとすると、バランスが崩れて着崩れやすくなるためです。

足袋を履いたら、いよいよ着付けへ。

着物の種類(振袖・訪問着・小紋など)や体型、補正の有無によっても時間は変動しますが、着付けはおよそ40分〜1時間を想定しましょう。

加藤咲季さんも動画で、足袋は先に履くよう解説しています(※)。

※参考動画:肌着の着方

着付けが終わったら移動準備へ

着付けが完了したら、最後に持ち物の確認・移動準備を行います。

このとき、事前に準備しておいたバッグをそのまま持って出られる状態にしておくと、移動がスムーズです。

特に式典や写真撮影の前後では、移動時間が読みにくいこともあります。

最低でも移動時間+15分程度の余裕を持つことが理想的です。

また、「お手洗い」もこのタイミングで済ませておくと安心です。

着物でのトイレは意外と手間がかかるため、出発直前に慌てない工夫が大切です。

余裕を持たせた予約のコツと準備法

着物で出かける日の成功は、当日の段取りだけでなく「事前準備と時間設計」にかかっています。

時間通りに予約したのに「準備が間に合わなかった」「忘れ物でバタついた」というケースは珍しくありません。

この章では、安心して準備が進められるための具体的な工夫を紹介します。

前開き服・足袋・小物を事前セット

当日は、着付け前に脱ぎやすい前開きの洋服を着ていくのがおすすめです。

タートルネックや被りタイプの服は、ヘアセット後の着替えで崩れやすくなるため避けましょう。

また、足袋・肌着・補正道具・和装ブラ・長襦袢・着物・帯・帯締め・帯揚げ・草履・バッグなど、小物類は前日のうちにすべて一式揃えておくことが大切です。

忘れがちな「腰ひも」や「伊達締め」「クリップ」なども含めて、着付け手順順に並べておくとミスを防げます。

加藤咲季さんも「肌着や補正に手間取ると全体の段取りが遅れる」と動画で解説しています(※)。

※参考動画:肌着の種類

イメージ画像や希望スタイルの共有方法

ヘアセットや帯結びに希望がある場合は、事前にイメージ画像を用意しておくことをおすすめします。

雑誌の切り抜きやSNSのスクショなど、なるべく角度の違う複数の写真があると美容師・着付け師とのイメージ共有がスムーズです。

また、「どんなシーンで着るか」「どんな雰囲気にしたいか」も口頭で伝えると、仕上がりに満足しやすくなります。

たとえば「華やかで写真映えしたい」「落ち着いた上品な印象にしたい」など、目的に合わせた提案が受けられるため、結果として短時間で準備が整いやすくなります。

混雑期・移動時間も考慮したゆとりあるスケジュール調整

卒業式・成人式・七五三などの繁忙期は、予約の早期確保と「1時間以上のゆとりの確保」が推奨されます。

特に早朝予約や複数人の同時着付けは、少しの遅れが全体に影響するため、前後30分ずつの余裕はマストといえるでしょう。

また、式典会場までの移動距離や、交通状況も含めて時間設定を行いましょう。

「着付けは30分で終わったけれど、タクシーが捕まらず大幅に遅刻した」という例も少なくありません。

会場に到着してからの待機時間も想定し、早めに到着できる接待をすることで、心にもゆとりが生まれます。

自装 or サロン依頼?選び方と時間の違い

着物の準備には「自分で着る(自装)」と「プロに依頼する」2つの方法があります。

それぞれにメリット・デメリットがあり、かかる時間や必要な準備も大きく異なります。

この章では、ライフスタイルや経験に応じた最適な選択肢と、それに伴う時間の違いを解説します。

自装初心者の場合の準備と所要時間

自装は、自宅で気軽に準備できる反面、慣れていない方にとっては時間が大きな壁になります。

加藤咲季さんによると、補正や下着の段取りを含めて「最初は2時間前後」を想定すべきとのこと。

途中で帯が緩んでやり直す、左右のバランスが取れず調整に時間がかかるといったケースもよくあります。

特に初心者がつまずきやすいのは、以下のようなポイントです。

  • おはしょりが整わない・脇からはみ出る
  • 補正がずれて帯が落ちてくる
  • 背中の紐や伊達締めが見えてしまう

これらはすべて加藤さんの動画でも丁寧に解説されていますので、事前に動画で流れを確認しておくことが非常に有効です。

▪参考動画➀:背中の紐が見えてしまうときの対処法
▪参考動画➁:肌着の着方

プロに依頼するときのメリット・時間短縮ポイント

美容室や着付け師に依頼する最大のメリットは、短時間で美しく仕上がることです。

経験豊富なプロであれば、40〜60分で丁寧な着付けが完了し、崩れにくさや体型カバーも的確に行ってくれます。

加藤さんの動画でも、プロの手による帯揚げ・帯締めの整え方や補正技術の解説が多数あり、見た目の美しさと実用性の両立がプロの強みであることが伝わります。

ただし、人気の高い着付け師やサロンは予約が埋まりやすく、1〜2ヶ月前には日程を確保しておくのが安心です。

また、当日は希望のスタイルを明確に伝えるため、髪型や帯結びのイメージを持参することも重要な準備となります。

両方を活用する「併用スタイル」

最近は「ヘアセットだけプロに依頼して、着付けは自分で」あるいは「着付けだけプロに任せて、ヘアはセルフ」という“併用スタイル”も増えています。

この方法のメリットは、

  • サロン滞在時間を短縮できる
  • コストを抑えつつ仕上がりの安心感も得られる
  • 着付けの練習にもなり、経験を積める

加藤さんの教えでも、「練習を重ねれば自装も十分可能。ただし初回は無理せず依頼も視野に」とされており、選択肢の一つとして柔軟に考えることが推奨されています。

まとめ

着物でのお出かけは、非日常のときめきと同時に「準備がうまくいくか」という不安も伴います。

特にヘアセットと着付けは、見た目の美しさだけでなく時間管理にも気を配る必要があります。

この記事では、プロに依頼する場合の所要時間、自装での時間設計、当日の流れや順序、さらに予約時の工夫まで幅広くご紹介しました。

大切なのは、「想定より少し多めに時間を取ること」。

 着崩れを直す余裕や、移動のゆとり、忘れ物を取りに戻る時間まで見込んでおくと、当日は心に余裕が生まれます。

「着物の日」を安心して楽しむために、この記事のポイントを参考に、ぜひあなただけの理想的な準備スタイルを見つけてください。

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